徒然日記
責任ある積極財政とは何か【25年10月24日 『逢坂誠二の徒然日記』8332回】
1)「責任ある積極財政」とは何か
昨日、高市総理から各大臣への指示書全文が明らかになりました。ざっと目を通しましたが、全体として非常に抽象的な印象を受けました。方向性は示されていますが、具体的な行動指針や優先順位はほとんど書かれていません。これでは、各大臣が現場で何をすべきか判断に苦慮するのではないかと感じます。
特に目を引いたのは、「責任ある積極財政」という言葉です。
指示書の中では次のように記されています。
「財政の持続可能性には常に配慮しつつも、『責任ある積極財政』の考え方の下、戦略的に財政出動を行うことにより、暮らしの安全・安心を確保するとともに、所得を向上させ、消費マインドを改善し、税収を増加させる。」
一見するともっともらしい表現ですが、何を意味しているのか判然としません。「財政健全化」と「積極財政」は、方向としては相反する考え方です。両方を掲げながら、その折り合いの付け方が全く示されていないのです。
安倍政権以来の「機動的な財政出動」と、岸田政権の「成長と分配の好循環」を足して二で割ったような文言ですが、理念の統合にとどまり、政策運営の実像が見えてきません。結局のところ、「財政再建派」と「成長優先派」の双方に配慮した政治的表現にすぎないのではないでしょうか。
全体を通して、指示書は「推進する」「強化する」「加速する」といった言葉が並び、目標値や期限がありません。関係大臣との「連携」「協力」という表現が繰り返される一方で、誰が責任を持つのかが不明確です。いわば、霞が関全体に「頑張れ」と声をかけただけのような印象です。
国民の暮らしを支えるには、抽象的なスローガンではなく、実行可能な工程表と予算裏付けのある政策が必要です。
これからの政権運営では、「責任ある積極財政」という言葉の中身を明確にし、現場に届く政策として形にしていくことが問われています。
【25年10月24日 その6635『逢坂誠二の徒然日記』8332回】
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「積極財政」であれ何であれ、最低限のラインは日銀に赤字国債を
引き受けさせないことではないでしょうか。
日銀が赤字国債を引き受けなければ、政府が発行した赤字国債は
市場で販売する必要があり、低い金利では買い手がいなければ
魅力的な水準まで金利を上げるしかありません。
その場合、野放図に赤字国債を発行し続けることはできなくなり、
自ずと財政規律に配慮するしかなくなります。自ずと「責任」が生まれます。
政治において「責任」とは精神論ではなく、そのような仕組みの問題だと思います。
中央銀行の国債引き受け(財政ファイナンス)禁止は厳しいことでも
特別なことでも何でもなく、ほとんどの国では当然守っているラインです。
立憲民主党は「積極財政」ではなく「財政健全化」を掲げていますね。
当然財政ファイナンスには頼らないのですよね?