徒然日記
北海道でも広がり始めた「ナラ枯れ」【25年9月29日 『逢坂誠二の徒然日記』8307回】
今日は、早朝の便で札幌入りし、昼前には帰函します。
1)北海道でも広がり始めた「ナラ枯れ」
先日の8区常任幹事会で「ナラ枯れ」について報告がありました。
ナラ枯れは、カシノナガキクイムシ(通称カシナガ)という小さな虫が運ぶ「ナラ菌」によって、ミズナラやカシワ、コナラといったナラ類、さらにはシイやカシ類の木が次々と枯れてしまう病気です。
本州では広く被害が出ていますが、北海道でも2023年10月、道南地域で初めて確認されました。松前町、福島町、知内町、木古内町で相次いで見つかり、今年は函館市でも初確認されるに至りました。
<ナラ枯れはどうして起きるのか>
カシナガは木に穴を開けて入り込みます。その際に持ち込まれるナラ菌が道管を詰まらせ、水を吸い上げられなくなることで、葉が赤く変色し、やがて木全体が枯れてしまいます。
この虫は本来寒さに弱いのですが、近年は冬の寒さが和らぎ、越冬しやすい環境になっていると指摘されています。青森県の研究によれば、平均気温が0度以下の日数が55日未満だとカシナガが生き延びる可能性が高いとのことです。
http://www.aomori-itc.or.jp/_files/00211598/R5_kenkyuhoukoku03_naragarezai.pdf
<広がる影響 ― 森林から野生動物まで>
ナラ類は北海道の代表的な広葉樹で、家具や床材に使われる大切な資源です。それだけではなく、山の土砂災害を防ぎ、生き物の多様性を支える重要な役割も果たしています。
さらに心配なのは、野生動物への影響です。ナラ類が実らせるどんぐりはクマにとって大切な食料です。もしナラ枯れでどんぐりが減れば、クマがエサを求めて人里に出てくるリスクが高まります。これは人の暮らしにも直結する問題です。
<どう対策していくか>
ナラ枯れを止めるには、被害木を早期に発見して確実に処理することが欠かせません。伐倒や焼却などで病原菌や虫を封じ込める必要があります。
北海道庁も「怪しい木を見つけたら最寄りの振興局へ連絡を」と呼びかけています。地域の皆さんの協力があってこそ、被害拡大を食い止められるのです。
また、道議会の高橋亨議員、平出陽子議員らを通じて、道庁と連携しながら対策を強化していくことを確認しました。
<森林と暮らしを守るために>
ナラ枯れは単なる「森の病気」ではありません。
森林資源の損失だけでなく、生態系や野生動物、さらには人間社会の安全にも大きな影響を及ぼします。温暖化が進む中、北海道においても「森林防疫」を重要な課題として捉え、地域と行政、研究機関が一体となった取り組みが求められています。
森を守ることは、私たちの暮らしを守ることにつながります。今後も現場の声を受け止めながら、対策を強化して参ります。
【25年9月29日 その6610『逢坂誠二の徒然日記』8307回】
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