徒然日記

河野龍太郎さんの考え方(逢坂誠二の徒然日記)

【25年4月21日 『逢坂誠二の徒然日記』8146回】
昨日、札幌から函館に移動し、8区の常任幹事会を開催。その後、今日の都内での用務に備えて上京しました。午前5時の都内、晴れ。朝の気温は既に16度。日中も晴れ、26度の夏日になる見込みです。

1)河野龍太郎さんの考え方
河野龍太郎さんの『日本経済の死角』(ちくま新書)読みました。河野氏が提案する基本的な考え方は、次のように要約できるかと思います。これは私が言うところの「人間のための経済」と同根だと私は感じています。

1)「収奪的システム」から「包摂的システム」への転換

– 現在の日本経済は、企業や資本側にばかり富が偏在し、労働者や家計部門に十分に分配されない「収奪的(extractive)」な構造に陥っている。
– この構造のもとでは、生産性が上がっても実質賃金が伸びず、消費が低迷し、成長も続かない。
– よって、生産の成果が幅広く社会に還元される「包摂的(inclusive)」な経済システムへの転換が不可欠。

2)成長と分配はトレードオフではなく、好循環の両輪
– 「成長すれば分配もよくなる」という古典的なトリクルダウン発想はすでに機能していない。
– 逆に、分配を是正して家計所得を増やすことこそが、需要と投資を刺激し、持続的成長につながる。
– 効率性と公平性を両立させる経済運営が必要であり、「賃金を上げること」は成長の障害ではなく、成長の条件である。

3)短期利益から長期価値へ:企業・経済の時間軸を変える
– 企業が短期的な利益や株主価値ばかりを追求すれば、従業員や将来の成長が犠牲になる。
– 企業経営は長期的視点に立ち、従業員・社会・未来に資する投資を行うべき。
– 政策も「場当たり的対応」ではなく、将来の所得基盤や産業構造を視野に入れたものとすべきである。

4)技術革新(イノベーション)は社会的設計とセットで生かす
– イノベーションは自動的に格差是正や豊かさをもたらすわけではない。
– 成果の配分ルールを社会が主体的に設計し、「野生の技術」を飼いならす必要がある。
– 教育、リスキリング、規制と再分配を通じて、イノベーションが格差拡大でなく中間層の厚みにつながるよう導く。

5)経済政策の最終目標は「人々の豊かさと安心」
– GDPや株価の数字だけで経済を評価するのではなく、生活実感・将来への希望・社会の安定を軸にすべき。
– そのために、「賃金が上がる」「教育や医療が受けられる」「雇用が安定している」といった基盤をつくることが不可欠。

5)結論として
河野氏の政策提案は、「生産性や成長をどう確保するか」と同じくらい、「成長の果実をどう配分し、社会の活力として持続させるか」を重視する視点に貫かれています。

そしてその核心には、「経済とは、人間の暮らしと未来の安心のためにあるもの」という、人間中心の経済思想があると言えます。

====

『日本経済の死角』で述べられている基本的考え方は、実に真っ当なことだと私には受け止められます。この基本を大切にしながら具体的な政策を立案する必要があります。次は、どのような政策に言及しているかをご紹介します。

【25年4月21日 その6449『逢坂誠二の徒然日記』8146回】
==逢坂誠二への個人献金はこちらです。==
ohsaka.jp/support.html
go2senkyo.com/donate/agree/123556
#逢坂誠二 #おおさか誠二 #立憲民主党 #立憲 #立民 #政治家 #国会議員 #衆議院議員 #函館 #五稜郭 #日記 #河野龍太郎 #人間のための経済

  
  

皆様のコメントを受け付けております。

記事に投稿

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です