徒然日記
学習指導要領(逢坂誠二の徒然日記)
午前4時過ぎの函館、まだ暗く、薄雲の向こうに微かに星が見えます。東の地平線付近は雲が切れています。晴れ、気温は3度程度です。日中も晴れ、10度程度になる見込みです。
1)学習指導要領
現在、政府では「学習指導要領」の見直し作業が進められています。学習指導要領とは、全国の学校において「何を、どのように教えるか」を定めた、教育の基本的な基準です。文部科学省が作成し、幼稚園から高等学校まで、すべての学校が対象となります。教科ごとの目標、学年別の学習内容、授業時数などが示されており、全国の教育水準を一定に保つための「教育の設計図」とも言えるものです。
この指導要領は約10年ごとに見直され、社会の変化や新たな教育課題に応じて改訂が行われます。その内容に従わなければならないという法的拘束力を持つ一方で、現場に一定の柔軟性も認められており、学校や教員は創意工夫を活かした指導が、わずかですが可能です。こうした枠組みの下で、日本の子どもたちは共通の基盤を持ちながら、多様な学びを経験することが制度の考え方です。
しかし、この制度の運用には大きな課題もあります。ある小学校教員から、次のような声が寄せられました。
「どんなに優れた提言や答申があっても、今の学校現場にはそれを実現する余力がありません。新しい方針を読み込む時間も、実行に移すための人員も不足しており、理念と現実の間に大きな隔たりがあるのです。現状のままでは、政策提言は絵に描いた餅となり、行政にとっても市民にとっても無意味なものになってしまいます。本当に必要なのは、学ぶ内容を絞って時間的なゆとりを確保し、子どもと教職員が創意工夫できる“余白”を制度として保障することです。そうした仕組みが整えば、学校は本来の力を発揮し、再生できると信じています。」
これは、現場の最前線に立つ教員だからこそ語れる、重みのある言葉です。多忙を極める学校現場では、国の方針を丁寧に読み解き、計画的に実行するための体制が整っていないのが現実です。指導要領がどれほど理想的な内容であっても、それを担う人々の時間と体力が限界を超えていれば、成果にはつながりません。
ここで注目すべきは、「余白」という視点です。学習内容を必要最小限に絞り、一定の時間と裁量を学校や教員に委ねることで、現場に柔軟な運用が可能となります。創意工夫の余地が生まれれば、子どもたちにとっても、より深く、より意味のある学びが実現できます。これは、単なる業務軽減の話ではなく、教育の質そのものを高めるための重要な条件です。
実際、中央教育審議会の議論においても、教員の働き方改革や授業の柔軟化、「カリキュラム・マネジメント」の見直しといった観点から、「余白」や「ゆとり」の必要性が指摘されています。現場の声と制度の在り方をどうつなぐか。それこそが、今後の学習指導要領改訂における核心であり、日本の教育の未来を左右する鍵なのです。
学習指導要領は、単なる文書ではありません。その背後には、国としての教育観、子どもたちに育んでほしい力、そして社会の未来に対するビジョンが込められています。したがって、その見直しは一部の専門家や行政の判断だけで完結させてはなりません。むしろ、学校現場の声を正面から受け止め、制度と実践の「乖離」を埋める努力こそが必要です。
日本の教育が、形式だけでなく中身の充実を伴った「再生」を遂げるために。私たちはいま一度、学習指導要領の本質とその運用の現実を見つめ直し、未来の子どもたちのために本当に必要な教育の在り方を考えるべき時に来ています。今後もこの問題を深堀りしてまいります。
【25年4月5日 その6433『逢坂誠二の徒然日記』8130回】
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