徒然日記
18年5月26日 その3928『逢坂誠二の徒然日記』(5625)
都内は雲の多い朝を迎えた。
昨日は、本会議が長引いたこと、
明後日の予算員会の質問通告、
こうした事情によって、
昨夜の帰函は叶わず、
今日の朝の便での帰函となる。
1)出鱈目と強行採決
昨日、高度プロフェッショナル制度を含む
働き方改革法案が、
衆院厚生労働委員会で強行採決された。
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高度プロフェッショナル制度は、
高収入の専門職を週40時間などの
労働時間規制の対象から外し、
自由な時間に働くことを認めるもの。
ただし残業代や深夜・休日手当を支給しない。
労働の価値を勤務時間で計りにくい仕事について、
成果に応じ報酬を支払う仕組みだ。
政府は、
残業代を除く年収が1075万円以上の
研究開発職やアナリスト、コンサルタントなどを
対象職種として想定している。
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これは経済界の要望によって、
導入が決められたものであり、
労働者の立場を十分に考慮した制度ではない。
立法事実が、必ずしもはっきりしないのが現実だ。
議論の出発点となった労働時間調査は、
2割のデータに不備が見つかったばかりか、
残された8割のデータからも、
昨朝の段階でも新規の不備が見つかっている。
つまり議論の根拠が揺らいでいるのだ。
この制度の導入に関し、
ヒアリングを行った方々は12名のみ。
70年ぶりの労働法制の大転換と
安倍総理は大見得を切っているが、
12人からしか話を聞いていないのだ。
この制度は、労働時間規制がないため、
労災認定が必要になった場合に、
勤務の実態を明らかにすることが難しい。
そのため万が一、過労死をしても、
労災認定が難しいとも言われる。
つまり過労によって亡くなる方が増えても、
労災状の過労死は減るという、
パラドックスが生じかねない制度だ。
そのためこの制度のことを
スーパー裁量労働制と呼ぶ方もいる。
また制度導入後、年収要件を緩和し、
さらに対処職種を拡大する懸念もある。
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もっと丁寧な制度設計を求めていたが、
とにかく成立ありきの強行採決となった。
安倍政権の出鱈目ぶりは
止まるところを知らない。
今日は12時30分から茶話会だ。
さあ今日もぶれずに曲げずに、
確実に前進します。
==2018.5.26==
忙しくて日記が書けないのかと思っていたのですが、ちゃんとありましたね!!
労働者のための労働法制を、経営者のために変えていく起点となってしまう高度プロフェッショナル制度を導入するために、過労死家族の声も不正データもデタラメ答弁も顧みず岩盤突破していこうとする与党の態度は許しがたいものがあります。議論が成立していないのに結論ありきの国会議論を崩していくために野党は大健闘していると思います。逢坂先生の野次は国民の声です!