徒然日記

8月11日 その2960 『逢坂誠二の徒然日記』(4604)



昨日もフル回転の一日だった。

朝の函館市内での街宣に引き続き、
挨拶回りをした後、
苫小牧に向かった。

苫小牧で党の会合に出席し、
夕方からは都内での会合に臨んだ。

課題山積の会合ばかりだが、
全精力を傾けて対応している。

1)川内原発
今日九州の川内原発が再稼働されるという。

この再稼働の責任、
万が一の事故の際の責任は誰が負うのか、
全く不透明な無責任再稼働としか思われない。

もちろん事故の責任は電力会社が負うのだろが、
福島第一原発事故の現実に鑑みれば、
そんなことは机上の空論、
絵空事であることは明白だ。

重篤な原発事故の処理は、ほぼ不可能なのだ。

こうした指摘に関し、
ゼロリスク社会を求めるのは
非現実的だとの声もあるようだ。

私は100%リスクのない状態を求めているわけではない。

原発であろうと、原発以外のものであろうと、
100%完全にリスクのない状態などは実現しようもない。

しかし今回の再稼働は、
存在するリスクを明らかに放置したまま
再稼働しようとしている点が大問題なのだ。

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まず規制員会の規制基準をクリアすることは
必要条件ではあるが、それは稼働の十分条件ではない。

原子力規制委員会の田中委員長は、
新規制基準に関し
「原子力施設の設置や
安全運転等可否を判断するためのもので、
絶対的な安全性を保障するものではない」
と繰り返し言っている。

つまり規制基準に適合しても
安全を保障するものではないということだ。

これに対して安倍総理は、
「規制基準に適合すれば再稼働を進める」
と表明している。

これは国民から見ればあまりにも無責任だ。

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規制員会は規制基準に達しているか否かを淡々と判断するのみ。

政府は規制基準に達すれば機械的に再稼働するのみ。

ここで抜け落ちているのは、安全対策だ。

規制員会の規制基準には、
発電所本体、発電工場としての安全対策は含まれている。

しかし万が一の事故の際に、
周辺住民の安全対策をどうするかの
避難などに対する計画は
十分に検討されたものとは言い難い。

こんな状態で再稼働するのは、無責任だ。

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川内原発の周辺には、
桜島などを含む姶良カルデラが存在している。

原発の立地している川内川の河口には、
過去に火砕流が届いたこともある。

こんな立地条件の中で、火山対策は全く不十分だ。

万が一の噴火の際には、
核燃料を安全に搬出可能だと九電は言っている。

そもそも核燃料の搬出先が決まっていないこと。

搬出は、短時間ではできないこと。

搬出先を決めて、搬出するまでには、数年から10年、
あるいはそれ以上もかかると指摘されている。

そんなに早い時期に噴火予知をするのは、
多くの専門家が不可能と指摘している。

こんな現実の中での再稼働は無責任だろう。

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これらの避難計画や
火山に対する対策十分に講じたとしても
もう一つ問題がある。

原子炉使用40年ルールだ。

今回の再稼働では、
このルールをどう適用するかが不明確だ。

再稼働するならば、
40年ルール適用に関する考え方を明確にし、
いつまで原発をつかうのかを明確にしておくことが必要だ。

それがなければ、
いつまでもなし崩し的な原発利用が続きかねない。

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私には信じられない。

仮に再稼働するにしても、
もっとやるべきことがあるはずだ。

世界の趨勢を見ると
再生可能エネルギーが、
将来の大きな柱であることは間違いない。

しかし日本政府などは、
それを正面から見ようとはしない。

そして原発が稼働していないことによる
リスクの増大などを理由に
とにかく再稼働ありきの姿勢だ。

福島の事故から何も学んでない
政府などの姿勢を強く避難する。

2)亡国論
北野慶著『亡国論』(現代書館)を読んだ。

2017年4月、再稼働した静岡県の原発が、
大規模地震によって爆発し、
放射能汚染が日本各地に広がる。

その結果、最終的に日本が滅亡するという小説だ。

そんなことは荒唐無稽な設定に思われるかもしれないが、
これが地震大国日本の究極のリスクの一つかもしれない。

そのことを全面否定することはできないと感じさせる内容だ。

http://www.amazon.co.jp/dp/4768457665

今日はJRを利用して帰函する。

函館到着は深夜になる見込みだ。

体はきついが、タイトな日程をこなすためには、
こうした移動もありだし、
「プチ鉄」としては、鉄道乗り継ぎ移動は悪くない。

明日からは、管内各地で
安保法反対を訴える行脚を行う予定だ。

さあ、今日もしっかりと前進します。
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      2015・8・11
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