徒然日記
5月12日 その2869 『逢坂誠二の徒然日記』(4513)
昨夜、遅い時間に都内入りした。
夜明け前の都内、
多少雲が雲が広がっているが、
それほど天気は悪くない。
気温は既に17度程度。
日中は24度程度になるという。
しかし午後から雲が広がって、夜には雨になるようだ。
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昨日も密度の濃い一日だった。
朝の街宣、朝市回り、
JR北海道からのヒアリング、
函館護国神社の例大祭、青函トンネルの視察、
挨拶回りなどを経ての上京だ。
相当な寝不足だが、今日も本会議を含め、
朝から夜まで隙間なく会議などが詰まっている。
1)安保法制
安保法制が、昨日、与党間で合意された。
戦後日本の平和主義の大転換となる法制だ。
憲法も変えずに政府と与党だけの手によって、
こんな大事を決めてしまう…、
戦後最大の政策転換であることを国民は認識しているだろうか。
この法制を合意した政府や与党の皆さんは、
立憲主義に反するおそれの強い、
とんでもないことを独断的に決めていることを
どれほど認識しているのだろうか。
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今回のことを国民の皆様は、
言葉や音としては承知しているかもしれない。
しかしこのことの本当の意味を
理解しているとは到底思われない。
国会議員だってそうだ。
今回の決定がどれほどのことなのか。
そのことによって、
国民の皆様が想定もしていないことが起こるのだと思う。
そしてそれが発生したときは、
もう後戻りはできないところに我が国は入り込む。
何ともやるせない。
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今回、自民、公明の両党が、合意したのは、
新しい安全保障法制を構成する11法案だ。
戦争中の他国軍を後方支援するため、
いつでも自衛隊を海外に派遣できる「恒久法」と、
計10本の現行法を改める改正一括法案からなる。
法案は14日に閣議決定の見通し。
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恒久法「国際平和支援法案」は、
名前と中身は随分と違うものだ。
国際戦争支援法案とも呼ぶべきものだろう。
この法案は、自衛隊の派遣の「歯止め」として、
国会の事前承認を例外なく義務づけているが、
首相が承認を求めてから衆参両院で各7日以内、
計14日以内に議決する努力規定も盛り込まれた。
とにかく急いで議決せよということだろう。
「周辺事態法」は改正で
「重要影響事態法案」となる。
「日本周辺」という地理的な制約をなくし、
世界中に自衛隊を派遣できる。
米軍に限られていた支援対象は
米以外の国の軍隊にも広げる。
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これまでは日本が武力行使を受けなければ、
自衛隊が先んじて行動を起こすことはなかった。
しかし今回は、
「存立危機事態」という新しい考え方を設け、
他国が武力攻撃され、
「日本の存立が脅かされる明白な危険がある」事態を想定。
「他に適当な手段がない場合」に、
日本が直接、武力攻撃を受けていなくても武力行使できるようにする。
上記の要件に該当すれば地理的制約なしに、
世界中どこででも武力行使が可能なのだ。
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これは戦後日本の平和主義の大転換だ。
専守防衛という基本のもと、抑制された防衛力によって、
万が一、攻撃されるような事態に対処するのが、
日本の自衛隊だった。
今後は、我が国が攻撃されていなくても、
ある一定の要件に該当すれば、
日本の自衛隊は世界中のどこの場所であっても
他国軍と一緒に武力行使に加担できることになる。
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憲法の条文をただの一言も変えずに、
これほどの大転換を行うという。
今後、もし憲法9条を変えるとするならば、
一体何をするために条文を変えるというのだろうか。
現行条文で、これほどのことができるなら、
もう憲法9条を変更する必要などはないではないのか。
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逆だろう。
これほどの大転換は、
憲法を変えなければできないものなのだ。
昨年7月1日の集団的自衛権行使容認の閣議決定そのものが、
現行憲法下では大間違いということだ。
本来は、主権者である国民の皆様の投票による
憲法改正がなければ実行できないことを
安倍内閣は内閣の手によって行おうとしている。
日本の立憲主義、国民主権が、
安倍晋三という独裁的な存在によって、
突き崩されようとしている。
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安倍総理の描く国家像を
もう一度、問い直さねばならない。
強く世界で活動する自衛隊。
そして強いものに有利な経済対策。
先細る支え合い。
これが安倍総理が描く国家の姿ではないのか。
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専守防衛による我が国の防衛。
多くの人々の幸福のための経済。
多様性を認め合うしなやかな共生社会。
こうした私が目指す社会像とは全く逆のものだ。
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安倍総理の独裁的な実現手法も、
目指す国家像も、
絶対に容認できないものだ。
さあ、今日もしっかりと前進します。
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2015・5・12
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