徒然日記
5月20日 その2096『逢坂誠二の徒然日記』
都内は、雨の朝を迎えた。
今の気温は、既に17度程度。
日中も雨、若しくは曇りの天候で、
気温は21度くらいになる見込みだ。
今日は終日、愚図ついた天候のようだ。
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映画や音楽、美術や演劇、
さらにスポーツ、食べ物など
言及したいことは多いが、
人生の時間が限られているのが悲しい。
今日は、またしても憲法の話だ。
1)熱しやすく、冷めやすくでは困る
ここ半年あまり、憲法について、
多くの皆さんと意見交換している。
その結果、立憲主義など、
憲法の基礎的なことを
必ずしも多くの方が共有していないことに
大いなる危機感を覚えている。
そのため先日の稚内、阿寒でも、憲法に言及させて頂くなど、
最近は、あらゆる場面で、
憲法に対する議論を惹起する活動をしている。
こうした会合の終了後、
さらに話が聞きたいとの問い合わせがあったり、
憲法に関する関心が高まるのは、大変、嬉しいことだ。
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憲法に興味があろうがなかろうが、
改憲派であろうが護憲派であろうが、
護憲的改憲派であろうが改憲的護憲派であろうが、
日本国憲法施行後66年が経過し、
とにかく多くの皆さんに、
少しでも憲法に関心を持って頂き、
憲法の基礎を理解して頂きたいと、
私は、思っている。
それはなぜか?
日本人は、憲法議論に対する免疫が少ないからだ。
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「憲法議論に対する免疫」とは何か。
それは憲法に対する自分の考えを持っておくこと、
その考えをいつも磨き続けること、
さらにそうした議論を虚心坦懐に日常的に議論できることなどだ。
つまり、憲法議論が特殊で一部の人のものではなく、
多くの人が当たり前に行い、
その中で、一人でも多くの人が
憲法に対する自分の考えを持てること。
こうしたことが、私は憲法議論に対する
日本社会の免疫力の高まりだと考えている。
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日本における憲法議論は、
改憲派か護憲派かとか、
9条改正賛成か反対かといった、
どちかといえば、極端な二律背反を求めがちだ。
特に、一気に、9条というような、難しい命題に対しても、
白黒を求めたがる。
その結果、多くの人が憲法議論を避け、
憲法について話をする人は、
どこか変わった人、
特殊な人とのイメージを持ちがちだ。
逆に日ごろから、
憲法についてあまり深く考えたことにない人が、
訳知り顔に、ある種の虚栄心で、
賛成とか、反対を述べたりする場面も多い。
(意見を述べるのは悪くないが、こんなことは危うい。)
日本では、憲法議論を極端に避けるか、
あるいはあまり知らないのに
いかにも訳知り顔に反応するなど、
割と極端な場面が多い。
憲法は、国民の自由や権利を、
国民自らが守る極めて大切なものだ。
だから私たちは、
いついかなるときも憲法に関する知識を深め、
憲法に対する自分の考えを
虚心坦懐に意思表示できる準備をし続けることが大切だ。
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最近は、こんな思いで、憲法に対する発信を続けている。
その発信の参考テキストとして、
小林節先生の『「憲法」改正と改悪』(時事通信社)などを
使わせて頂いている。
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憲法99条に、
「国務大臣、国会議員、裁判官その他の公務員は、
この憲法を尊重し擁護する義務を負う」との規定がある。
今の総理がこのことを知っているのか知らないのか、
私にそれは分からない。
今の総理は、
この「憲法を尊重し擁護する義務」を放棄するかのように
憲法改正を幾度も訴えている。
その結果、皮肉なことだが、
憲法に関する多くの報道があり、
以前よりは、国民の憲法に対する関心は、
良くも悪くも高まったと感じている。
この高まりを、異常に加熱させることなく、
当たり前のこととして維持させねばならないと、
私は思っている。
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この一方で、昨今、急速に話題に上らなくなった案件がある。
・脱原発
・TPP
・医療福祉など弱者対策
・地域振興
・教育のあり方
もちろん新聞の活字などでは、これらの文言は目にする。
しかし、以前ほどの、一時ほどの熱気がないと感ずる。
これはたぶん、こうした問題が、
一見、調子が良さそうに見える経済のベールに
包まれて見えない状態になっているからだ。
しかしこうした問題を
忘却の彼方に追いやってはならない。
何かの分野の調子が良くて、
その調子の良さが仮に誤ったものであったとしても、
日本全体を席巻しているときは、
多くの問題を見落としがちになる。
人間は忘れる動物だが、
忘れないように努力すべき問題も多い。
今日は都内で、
打ち合わせや勉強会などが数件予定され、
終日、都内で活動の予定だ。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・5・20 Seiji Ohsaka
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