徒然日記
3月24日 その1137『逢坂誠二の徒然日記』
いつもの時間に目が覚めて、
散歩に出ようとしたら、雨が降ってきました。
強い雨ではありませんが、
昨夜から降ったり止んだりしているようです。
そのため残念ながら散歩は中止です。
1)医療保険改革法
アメリカで、ついに医療保険改革法が成立しました。
これまで幾人もの大統領が、
医療保険の構築にチャレンジしましたが、
頓挫していたものです。
どんな内容なのか詳細は分かりませんが、
アメリカもいよいよ皆保険制度に
向かうことになるのですね。
2)自治の危機です
北海道で行われている地方自治土曜講座について、
一昨日、次の新聞記事を読みました。
== 以下、道新抜粋(22日付) ==
道内の自治体職員らの研修の場として活用されてきた「地方自治土曜講座」が今
年を最後に閉幕することになった。自治体の財政難などで市町村職員の参加者が
減ってきたことが最大の理由。
同講座は「分権時代の自治体職員の能力アップ」を目的に、地方分権推進法が施
行された1995年に、道町村会の主催で開始。町村会が主催から降りた
2002年からは自治体職員有志と研究者らによる実行委が自主運営してきた。
毎年6〜10月までの月1回土曜日に例会を行い、朝から夕方まで行政学者らを
中心にした講師の講義と受講者との討論などを実施。多い年には1回の受講者が
800人を超えるときもあり、川村喜芳・前旭川大教授は「全道に7万人いる自
治体職員の約1割が受講した」とみる。
だが、財源難で市町村側も研修で職員派遣する余裕もなくなり、受講者は最近で
は毎回100人ほど。
== 以上、 抜粋引用終了 ==
私のニセコ町就任は1994年です。
その2、3年間から、
道央圏の自治体職員有志が
北海道町村会の一室を提供頂いて、
土曜日の午後に勉強会を開いていました。
その代表格が南幌町の嶋田さんであり、
私もそのメンバーの一人でした。
もちろんこの勉強会の経費や、
出席費用は自腹です。
実は、この勉強会が、
地方自治土曜講座をスタートさせる
原動力の一つでした。
そんな関わりがありますので、
私自身この地方自治土曜講座には、
相当な思い入れがあると同時に、
私の町長としての活動の
精神的支えでもあったのです。
そして多くの自治体職員に夢と希望を与えたのが、
この土曜講座です。
それは北海道内だけではなく、
道外の自治体職員もこの土曜講座に大きく影響を受け、
その後の人生が変わった職員もいたはずです。
そして、自治体職員、
特に小規模な自治体の職員も
勉強ができることを、
多くの方々に認識させたのもこの講座です。
従来の自治体職員は、伝統的な体制のなかで、
良く言えばOJT、悪く言うなら見よう見まねで仕事を学び、
何とか一人前の職員になってきました。
しかし、その手法では、
職員の成長に一定の限界があったのは事実です。
つまり、先輩の築いた礎をもとに、
そこに新たな知見を積み重ねて、
さらに大きく成長することは難しく、
先輩たちの枠の中におさまることが、
精一杯だったのだと思います。
しかし、この地方自治土曜講座の誕生で、
ヤル気さえあれば、自治体職員も勉強をして、
さらに力を伸ばすことができるという雰囲気を北海道に植え付けた、
その意義は極めて大きいと思います。
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今回の記事を読むと
自治体の財政難で職員派遣が難しくなったとありますが、
かつて地方自治土曜講座に通っていた職員の多くが
自費だったはずです。
自費で札幌に行き、
勉強し、多くの仲間と交流し、
知見を広め力をつけてきたのです。
今年で従来型の講座は終えるにしても、
是非、原点に立ち返って、来年以降も何らかの形で、
自治体職員の勉強の場が継続されることを望んでいます。
また財政が厳しい時だからこそ、
人材の育成、人材への投資が重要になります。
財政難だからといって、
真っ先に人材育成を抑制することは、
自治の危機だと思います。
予算が減ったとしても、
とにかく人材育成に力を注ぐ体制を崩してはなりません。
人材育成は、ヤル気さえあれば、
少ない経費でもできることは多いはずです。
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まずは長年続いた地方自治土曜講座の関係者に対し、
その御労苦に心からの敬意を申し上げると同時に、
私もともに学んだ多くの仲間の皆さんに感謝申し上げます。
そして来年以降も何らかのかたちで、
勉強の場が続くよう、
私自身もできることに取り組みたいと思います。
今日も予定がタイトに詰まっています。
さあ、今日もしっかりと前進します。
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2010・3・24 Seiji
Ohsaka
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皆様のコメントを受け付けております。
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ご無沙汰しております。弟子屈町役場の浜岡と申します。
土曜講座の道新の記事を見て、逢坂さんの自費出席であったはずということに同感でした。釧路管内は、有志の集まりで札幌が遠いので是非釧路管内で開催したいという思いで、管内の職員が各市町村持ち回りで開催し、逢坂さんには、阿寒町で講師をしていただき、その後の懇親会の鮨屋で始めて名刺交換をさせていただき、更にはニセコ町役場にもお邪魔し、現町長の片山さんや山本契太さんに刺激を受けて帰ってきたことを鮮明に思い出します。また、私も、札幌まで乗り合わせで北大に通ったことを思い出します。
最近、新聞には自分で内容の詳細を把握している記事には、どこまで取材して書いているのか疑問に思うことが良くあります。
すいません。独り言のようにコメントしてしまいました。
人材つくりは大変です。米つくりに似ているかもしれません。奇抜でもいけないし、手を抜いてもいけません。今年の米と来年の米は違うし、同じ品種でも本当に不思議です。
愛情を込めること、自然の連鎖、関連と考えれば、人と人とのぶつかりあいが、人間味溢れた人材をつくるためには必須の項目です。最近、人とぶつからない、日和見主義の人が多い気がします。「なんでもみてやろう」今一度振り返るべきだと思います。人、物、出会いを自分のものにするためには、感度をあげるためのスキルアップの継続が重要です。是非、経費の側面で判断するのでなく、見かけだけの「事業仕分け」で研修を判断しないで欲しいと思います。