徒然日記
10月17日 その1899『逢坂誠二の徒然日記』
夜明け前の都内、
一昨日、昨日に比較し、雲が多めの朝だ。
木星も金星も見えない。
外に出ると、何となく埃臭い匂いがする。
朝のうちはまだ晴れ間が広がるが、
午後から夕刻にかけ雨の傾向が強まるようだ。
今の気温は15度。
日中は23度の予報だ。
1)大間原発
大間原発をはじめ原子力政策について、
数多くのご意見を頂いている。
意見の大半は、原子力ゼロを求めるものだが、
中には原子力推進の意見もある。
推進の理由の多くは、
電力料金が上がり経済面で立ち行かなくなることや、
節電の限界などだ。
原発ゼロを求める声も多様で、
即時ゼロから段階的ゼロなど様々な声がある。
こうした声の中には、
心が痛くなるような言われなき誹謗中傷もあり、
どんなに説明しても理解が得られず、
辛い気持も募ってくる。
だが進まねばならない。
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一昨日、
電源開発株式会社の渡部常務が、私の質問に対し、
今回の工事再開は会社としての独自判断と述べられた。
工事の中断や再開の権限は会社にある。
しかし昨年の東日本大震災以降、
日本の原子力安全神話が崩れ、
原子力を取り巻く環境が一変した。
そのため、
規制委員会設置法ができ、
現在、新たな安全や規制のあり方について、
急ピッチの整備が進んでいる。
状況が一変した中で、
今後の日本の原子力のあり方をどうするかは、
まさに議論の真っ最中なのだ。
それであるにも関わらず、
手戻り等があることも承知で、
会社の判断として工事を再開したという。
この会社の判断は、
国民の安心安全、人権を守るという観点から
法的にも危うさがある上に。
倫理面からも大いに問題のあることだ。
今後の安全や規制のあり方も決まっていない状態で、
どんな条件で工事再開を決断したのか、
電源開発という会社の倫理に大いなる疑問を感ずる。
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規制委員会という、
政府からの独立性の強い委員会が設置された。
これまで原子力の安全が、
推進側の虜になっていた現実を思うと、
この独立性には一定の理解ができる。
しかし政府は、
安全に関しては規制委員会に独立性があるからといって、
原子力政策全般に対する捌きや、
原子力発電や発電所の最終的な行く末まで、
規制委員会にまる投げしてはならない。
規制委員会の独立性を傘にして、
政府の役割を放棄してはならないと強く思う。
2)新しい公共
16日夕刻、官邸で政府の、
「新しい公共推進会議」が開催され、私も出席した。
私は、この三年あまり、
一貫して、この新しい公共に携わってきた。
昨日の会議を見て、
新しい公共に対する見方、考え方が、
この三年間で随分と進化したことを強く印象付けられた。
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12年前、ニセコ町が全国で初めて
自治基本条例を検討し制定した。
その際の重要な概念のひとつが、
「ともに考え行動する」という、
いわゆる協働的な概念だった。
またともに考え行動するだけではなく、
自ら考え行動する・できるという自律性も重要なことだった。
新しい公共といえば、
官が中心に担っている今の「公の分野」を、
多様な担い手に変更していくイメージがある。
確かにそうした側面も多いのだが、
この三年間の議論、
さらに法制度改正や
新しい税制の創設を通して思うことは次のとおりだ。
・
今の「公の分野」では足りない部分があること
・
官以外の担い手は実に多様であること
・
つまり私たちの社会の様々な課題を
多様な担い手が発掘し、
その課題を、多様な担い手自らが自発的自律的に解決できる、
これが新しい公共の一つの方向なのだ
・
この方向をしっかりさせるための取り組みが
政府に求められる
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新しい公共は、
協働だけではない、
自主自律と多様性が重要な要素となる。
今日は地元から教育関係者の皆さんが上京され、
教育大学函館校のあり方について、
文部科学省など関係箇所への要望を行う予定だ。
私もその活動を適確に支援したい。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2012・10・17 Seiji Ohsaka
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