徒然日記
岸田総理の過ち/逢坂誠二 #7650
【23年12月12日 その5953『逢坂誠二の徒然日記』 #7650】 夜明け前の都内、極弱い雨が降っています。気温は10度。日中は雨時々曇、16度程度の見込みです。
1)岸田総理の過ち 3年前、私も政調会長だったこともあり、政調会長時代の岸田さんと政策について幾度か意見交換をさせて頂きました。その結果、お互いが別の党に所属していることに違和感を覚えるほど、考え方や政策に一致点が多く、大変驚きました。
その1年後、岸田さんは総理に就任しました。私は、岸田さんの総理就任を内心、嬉しく思い、自民党の政策が変わることに大きな期待を持ちました。ところがその期待が大きく裏切られたのは、言うまでもありません。
特に岸田総理の国家観について、私が疑問を持ちこれまで2度、質問させて頂きましたが、岸田総理の答弁からは、国民や国に対する強く熱い思いを感ずることができませんでした。もちろん私が勝手に岸田総理に期待を抱き、それが個人的に裏切られた程度なら、あまり大ごとではありませんが、岸田総理は日本の将来に大きな禍根残すことをやってしまいました。
一つ目は防衛です。国会で十分な議論もなく、内輪だけで防衛3文書を決め、日本の防衛の方針を大きく変えたことです。私は、今の日本の防衛力、防衛予算を点検し、必要な防衛力を備えることに異論はありません。防衛力、防衛予算の点検を行い、必要な対策を盛り込んだ結果、予算全体が増えることに、私は反対ではありません。特に今の世界の防衛を考えた時に、サイバー、インテリジェンス機能の強化を最優先で行う必要があると考えています。
ところが岸田総理は、防衛費の額、つまりGDP費2%に増額することだけに拘ったのです。一般論として国家観のあまりハッキリしない方が防衛を論ずると、幾つもの危機を並べ立てて、そのそれぞれに対応するためメリハリのない巨大な防衛力になることがあります。本来は、一定のしっかりとした考え方に基づいて、何が必要、何が不要かを丁寧に議論すべきなのですが、その議論をせずに43兆円と額が先行する結果となりました。また敵基地攻撃能力、武器の輸出なども、議論が不十分なまま方向づけをしてしまいました。これでは日本の将来に大きな禍根を残してしまいます。
二つ目は原発です。 岸田総理の過ちは、単に原発利用へと舵を切ったことではありません。
3.11以前、原発の推進と規制は一体のものとして運用され、原発規制が事実上機能しない状態でした。しかし3.11以降、規制と推進を明確に分離する体制へと改めました。その結果、厳格な体制のもとで、原発の規制基準への適否が議論されるようになりました。ところがこの夏の法改正などで、原発の運転期間をどうするかは、規制の問題ではなく利用政策、つまり原発の推進側で判断するという言語道断の方向へと舵を切りました。また原子力基本法もいとも簡単に原発利用を前提とした内容に変えられてしまいました。これによって、3.11事故で得られた原発に対する教訓が雲散霧消し、今後、原発の規制と推進が、以前のように一体のものになると私は危惧しています。
なぜこのような重大な判断を岸田総理が行ったのか私には知る由もありませんが、経済会などの圧力によって、今だけよければ良い、自分だけよければ良い、金さえ儲かれば良いという安直な考えで判断したとすればそれはあまりににも浅はかです。この岸田総理の過ちは総理一人にとって影響のある過ちではなく、日本の将来に大きな禍根を残す、重大な過ちと言わざるを得ません。
三つ目は、旧統一協会の財産保全法です。 旧統一協会に解散命令が出ています。しかし解散が決定するまでには、時間がかかります。この間に、旧統一協会側が保有している財産を海外に移転したりすれば、仮に解散命令が出ても、被疑者の皆さんへの救済の程度が縮小する恐れがあります。だから財産保全の仕組みが必要です。この仕組みは、憲法に抵触する恐れがあるとの指摘もあり、我々は衆院法制局とも何度もやり取りをして、憲法上、問題のない、財産保全法案を国会に提出しました。ところが総理は、この件に関し、強い指導力を発揮することはありませんでした。
なぜ強い指導力を発揮しなかったのでしょうか。旧統一協会から、自民党議員との過去の関係をバラすとでもおどされたのでしょうか、その真意は分かりません。被害者の皆さんのことを思うと、財産保全法を制定するのが当然のことと思いますが、岸田総理がそれになんの熱意もなかったのは大きな驚きでした。
朝日新聞に総理と統一協会関係団体幹部が一緒に写っている写真が掲載されましたが、総理にも旧統一協会から有形無形に圧力があったのでしょうか。総理はその圧力に屈したのかどうかは分かりませんが、今回の総理の判断は将来に大きな禍根を残すことになると思います。
4つ目は、今回の裏金に対する対応です。 今回、政治資金収支報告書への不記載問題が報道されたのは、私が知る限り少なくとも1年前のことになります。この間、岸田総理は、この問題に対する危機感はなかったのでしょうか。今になって思えば、秘書さんなど事務方の皆さんは、収支報告書に不記載の裏金があることは、薄々知っていた可能性があります。そうであればなおのこと、総理は。捜査中を理由に答弁を控えるのではなく、もっと積極的に事実解明に指導力を発揮すべきでした。自分が派閥の長を辞めるとか、派閥パーティーを自粛するのは、完全に的外れです。
岸田総理が行うべきことは、党内に徹底調査を指示し、事実を解明することです。その事実を国民に説明し、問題点を明らかにした上で対応策を講ずることです。
それをやらずにグジグジしていたため、今と今後に大きな禍根を残しています。
ほかにも岸田総理の過ちは、ありますが本当に残念なことです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.12.12===
ネットによる個人献金はこちらです。 go2senkyo.com/seijika/123556
1)岸田総理の過ち 3年前、私も政調会長だったこともあり、政調会長時代の岸田さんと政策について幾度か意見交換をさせて頂きました。その結果、お互いが別の党に所属していることに違和感を覚えるほど、考え方や政策に一致点が多く、大変驚きました。
その1年後、岸田さんは総理に就任しました。私は、岸田さんの総理就任を内心、嬉しく思い、自民党の政策が変わることに大きな期待を持ちました。ところがその期待が大きく裏切られたのは、言うまでもありません。
特に岸田総理の国家観について、私が疑問を持ちこれまで2度、質問させて頂きましたが、岸田総理の答弁からは、国民や国に対する強く熱い思いを感ずることができませんでした。もちろん私が勝手に岸田総理に期待を抱き、それが個人的に裏切られた程度なら、あまり大ごとではありませんが、岸田総理は日本の将来に大きな禍根残すことをやってしまいました。
一つ目は防衛です。国会で十分な議論もなく、内輪だけで防衛3文書を決め、日本の防衛の方針を大きく変えたことです。私は、今の日本の防衛力、防衛予算を点検し、必要な防衛力を備えることに異論はありません。防衛力、防衛予算の点検を行い、必要な対策を盛り込んだ結果、予算全体が増えることに、私は反対ではありません。特に今の世界の防衛を考えた時に、サイバー、インテリジェンス機能の強化を最優先で行う必要があると考えています。
ところが岸田総理は、防衛費の額、つまりGDP費2%に増額することだけに拘ったのです。一般論として国家観のあまりハッキリしない方が防衛を論ずると、幾つもの危機を並べ立てて、そのそれぞれに対応するためメリハリのない巨大な防衛力になることがあります。本来は、一定のしっかりとした考え方に基づいて、何が必要、何が不要かを丁寧に議論すべきなのですが、その議論をせずに43兆円と額が先行する結果となりました。また敵基地攻撃能力、武器の輸出なども、議論が不十分なまま方向づけをしてしまいました。これでは日本の将来に大きな禍根を残してしまいます。
二つ目は原発です。 岸田総理の過ちは、単に原発利用へと舵を切ったことではありません。
3.11以前、原発の推進と規制は一体のものとして運用され、原発規制が事実上機能しない状態でした。しかし3.11以降、規制と推進を明確に分離する体制へと改めました。その結果、厳格な体制のもとで、原発の規制基準への適否が議論されるようになりました。ところがこの夏の法改正などで、原発の運転期間をどうするかは、規制の問題ではなく利用政策、つまり原発の推進側で判断するという言語道断の方向へと舵を切りました。また原子力基本法もいとも簡単に原発利用を前提とした内容に変えられてしまいました。これによって、3.11事故で得られた原発に対する教訓が雲散霧消し、今後、原発の規制と推進が、以前のように一体のものになると私は危惧しています。
なぜこのような重大な判断を岸田総理が行ったのか私には知る由もありませんが、経済会などの圧力によって、今だけよければ良い、自分だけよければ良い、金さえ儲かれば良いという安直な考えで判断したとすればそれはあまりににも浅はかです。この岸田総理の過ちは総理一人にとって影響のある過ちではなく、日本の将来に大きな禍根を残す、重大な過ちと言わざるを得ません。
三つ目は、旧統一協会の財産保全法です。 旧統一協会に解散命令が出ています。しかし解散が決定するまでには、時間がかかります。この間に、旧統一協会側が保有している財産を海外に移転したりすれば、仮に解散命令が出ても、被疑者の皆さんへの救済の程度が縮小する恐れがあります。だから財産保全の仕組みが必要です。この仕組みは、憲法に抵触する恐れがあるとの指摘もあり、我々は衆院法制局とも何度もやり取りをして、憲法上、問題のない、財産保全法案を国会に提出しました。ところが総理は、この件に関し、強い指導力を発揮することはありませんでした。
なぜ強い指導力を発揮しなかったのでしょうか。旧統一協会から、自民党議員との過去の関係をバラすとでもおどされたのでしょうか、その真意は分かりません。被害者の皆さんのことを思うと、財産保全法を制定するのが当然のことと思いますが、岸田総理がそれになんの熱意もなかったのは大きな驚きでした。
朝日新聞に総理と統一協会関係団体幹部が一緒に写っている写真が掲載されましたが、総理にも旧統一協会から有形無形に圧力があったのでしょうか。総理はその圧力に屈したのかどうかは分かりませんが、今回の総理の判断は将来に大きな禍根を残すことになると思います。
4つ目は、今回の裏金に対する対応です。 今回、政治資金収支報告書への不記載問題が報道されたのは、私が知る限り少なくとも1年前のことになります。この間、岸田総理は、この問題に対する危機感はなかったのでしょうか。今になって思えば、秘書さんなど事務方の皆さんは、収支報告書に不記載の裏金があることは、薄々知っていた可能性があります。そうであればなおのこと、総理は。捜査中を理由に答弁を控えるのではなく、もっと積極的に事実解明に指導力を発揮すべきでした。自分が派閥の長を辞めるとか、派閥パーティーを自粛するのは、完全に的外れです。
岸田総理が行うべきことは、党内に徹底調査を指示し、事実を解明することです。その事実を国民に説明し、問題点を明らかにした上で対応策を講ずることです。
それをやらずにグジグジしていたため、今と今後に大きな禍根を残しています。
ほかにも岸田総理の過ちは、ありますが本当に残念なことです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.12.12===
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