徒然日記
12月6日 その3392『逢坂誠二の徒然日記』(5089)
昨朝は、函館が雨のため、
朝の定例街宣ができず残念な状態。
その時間を、民法の勉強に充て、
今日からの国会審議に備え、
昼には、国会入りしている。
今日は、民法について、6時間の審議が予定され、
私も70分あまり、質疑に立つ予定だ。
1)般若心境
またまた驚きのニュースが飛び込んで来た。
カジノ法案は、強行的に衆院内閣委員会に付託され、
たった5時間33分の審議時間で強行採決された。
審議は不十分で、 国民からも批判の多い法案だ。
ところがこのカジノ解禁法案の質疑で、
自民党の谷川弥一元文部科学副大臣が、
質問時間が余っているとして、
法案に無関係の般若心経を唱えて解説し、
自分の持ち時間を費やす場面があったという。
谷川議員の持ち時間は40分で最初の質問者。
質問開始後28分が過ぎた時点で
「一応質問が終わったのですが、
あまりにも時間が余っているので」と前置きし、
「観自在菩薩行深般若波羅蜜多時……」
と般若心経を唱えた。
「『般若波羅蜜多』は『般若』は知恵、
『蜜多』は行く、『波羅』が彼岸、
『幸せになるための道』ということなんです。
『どうしたら幸せになるの?』といったら
『無念無想で生き抜け』ということなんです」
などと法案に無関係なことをしゃべり続けたという。
さらに時間が余った谷川議員、
夏目漱石の作品の紹介を開始。
「やっぱり心を耕す仕事を考えないといかん。
心を耕す仕事は何だといったら、
文学であり、彫刻であり、陶芸であり、
三味線であり、宗教なんです」
とも語った。
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とんでもない話だ。
ただでさえも課題山積の法案審議なのに、
与えられた時間を有効に活用せず、
般若心経や夏目漱石の話をするとは言語道断だ。
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これまで禁じていたカジノを導入することは、
日本や地域のあり方を大きく変える可能性がある。
そのため相当に慎重な審議が必要だと、
多くの方が指摘している。
それにも関わらず、質問時間を無為に消費するのは、
国会の権威を貶める 問責に値する愚行であり、
厳しい対応が必要だ。
2)真珠湾
昨夜、安倍総理は、今月の26日、27日、
ハワイでオバマ大統領と首脳会談行ない、
真珠湾も訪問すると発表した。
官邸のホームページによれば、訪問の目的は以下だ。
====
・
この4年間を総括をし、そして未来に向けて
更なる同盟の強化の意義を世界に発信する機会にしたい
・
オバマ大統領と共に真珠湾を訪問。犠牲者の慰霊のため
・
二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない、
その未来に向けた決意を示したい
・
日米の和解、この和解の価値を発信する機会にもしたい
====
こんなことが訪問の目的のようだが、
どうも浅薄な印象を受ける。
オバマ大統領の広島訪問時の演説は、様々な評価があろう。
安倍総理は、大統領の広島訪問を
自分のために最大限政治利用したように感ずる。
今度は、オバマ大統領の広島訪問に対し
返礼するかのように安倍総理が真珠湾を訪問する。
これも改めての政治的演出だろう。
なぜなら、日米間に横たわる地位協定や基地のこと、
こうしたことは一向に解決に向かっていない。
単にうわべだけを取り繕う
内容の伴わない訪問に見える。
安倍総理が、
「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」
といえば言うほど、それは虚言に聞こえてしまう。
それはこうした発言と、
武器輸出開始など現実にやっていることと、
安保法制をベースにしてこれからやろうとすることが、
大きく乖離しているからだ。
クリスマス終了後の年末のあの時期に、
過剰に演出された 悍ましい政治ショーを、
異常に高揚したテレビ記者のレポート付きで、
見せつけられるのかと思うと心が重い。
こんな政治ショーに惑わされて、
物事の本質を見失ってはならない。
3)民法議論
今日も民法改正に関し質疑を行う。
・
消滅時効の経過措置
・
変動制法定利率の見直し方法
・
第三者保証を残す理由
・
約款規定の新設
・
暴利行為
====
これらのことについて、
午前と午後に跨り、合計72分間の質疑となる見込みだ。
睡眠時間の確保が必要と思いつつも、
今朝も午前2時半から活動を開始している。
もっと有効に時間を使わねばならない。
さあ今日も、確実に前進します。
== 2016.12.6 ==
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皆様のコメントを受け付けております。
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真珠湾訪問のことを載せた首相官邸HPの同じページに
「昨年、戦後70年を迎え、米国議会において演説を行い、私の70年を迎えての思い、考えについて発信したところであります。その中において、真珠湾を訪問することの意義、象徴性、和解の重要性について発信したいと、ずっと考えてきました。」
というのがあります。米国においての演説のことのようですが、
『私の70年を迎えての思い』というのは、戦後70年談話とほぼ同じと考えてもいいのでしょうか。
改めて読み直してみました。首相の思いは、やはり
『 価値を共有する国々と手を携えて、「積極的平和主義」の旗を高く掲げ、世界の平和と繁栄にこれまで以上に貢献して』いくことのようです。では、発信したいとずっと考えてきた『真珠湾を訪問することの意義、象徴性、和解の重要性』 というのは?
国内で発表された物はありますか? みつけることができませんでした。
(お得意の「日本国内よりも、まず国際舞台での発表」のパターンでしょうか。)もし、直接聞いていらしたり、
掲載されたりしているものがありましたら、教えてください。
テレビ報道で流れた安倍首相の
「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない、その未来に向けた決意を示したい」
という言葉に違和感(気持ち悪さ)を感じ、ずっと悩んでいました。
何故「二度と戦争の惨禍を繰り返さない、」ではないのだろう。まるで他人事のようだ。
誰に何を誓いに行くのだろうか? 安倍さんにとっての真珠湾とは何なのだろう。
延々と悩んだ結果、わかりました。
私が違和感を感じたのは、この言葉を「日本国の不戦の誓い」と勘違いしていたからなのです。
「今後はアメリカとともに、世界警察として積極的に平和維持活動に参加します。」という意味だとすれば、すごくすっきりします。場所が真珠湾なのは、過去を清算し新しい日本をアメリカに認めさせるための装置、そして「日米の和解、この和解の価値を発信する機会にもしたい(官邸HP)」とはアメリカと対等なパートナーになった日本の姿を世界に届けること。宣言したいのは「日米同盟は世界の中の日米同盟として、日米共に力を合わせて、世界の様々な課題に取り組む(官邸HP)」ということ。
逢坂さんは
『安倍総理が、「二度と戦争の惨禍を繰り返してはならない」といえば言うほど、それは虚言に聞こえてしまう。それはこうした発言と、武器輸出開始など現実にやっていることと、安保法制をベースにしてこれからやろうとすることが、大きく乖離しているからだ。』
とおっしゃっていますが、もし上記のような解釈をしたなら、全然乖離していないのではないのでしょうか。
以上は私の邪推にしかすぎないかもしれません。
しかし、今回の真珠湾訪問はお気軽な一時的な政治ショーでは済まないような気がします。安倍首相が何を述べるのか、日本の再軍国化を懸念する国々やアメリカを敵視する組織に、どのように受け取られるのかを考えると不安でなりません。
この国はどこへ向かうのでしょうか。
訪米前に是非、安倍さんの真意の確認をお願いします。