徒然日記
1月9日 その2331『逢坂誠二の徒然日記』
函館の夜明け前、気温が下がっている。
マイナス5度程度だろうか。
雪は降っておらず、曇り。
日中も最高気温が氷点下の
真冬日になる見込みだ。
1)六ヶ所再処理工場
使用済み核燃料を再処理し、
取り出したプルトニウムを再び燃やす
核燃料サイクルの要となる六ヶ所村の再処理工場について、
日本原燃が新規制基準に基づく安全審査を
原子力規制委員会に申請した。
今年10月の工場完成を目指すらしい。
政府は、
新たなエネルギー基本計画素案で、
核燃料サイクルを「着実に推進する」としている。
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核燃料サイクルは、問題だらけだし、
原発依存を進めるなら、必要のないもだ。
核燃料サイクルはやめるべきだし、
再処理工場は稼働させるべきではない。
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再処理工場は1993年に着工。
1997年に完成予定だった。
トラブル続きで、完成時期は20回も延期。
当初の建設費約7600億円が、
今は約2兆2000億円に膨らんでいる。
稼働しても、プルトニウムを燃やすあてがない。
さまざまな点で問題だらけの
核燃料サイクルはやめるべきだ。
2)原発輸出
安倍総理が、
トルコのエルドアン首相と会談し、
日本からトルコへの原発輸出を進めることを確認してる。
安倍政権は、原発輸出に積極的だ。
過酷事故が起きれば
被害はトルコだけにはとどまらないだろう。
日本の責任も不透明だ。
使用済み核燃料の最終処分や管理方法、
日本自身も見通しがない。
トイレのないマンションを海外に展開するのは無理がある。
日本とトルコとの協定は、
核燃料サイクルに関する記述も曖昧だという。
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総理がすべきことは、海外に原発を売り込むことではない。
福島第一原発の事故処理に専念すること、
日本の使用済み核燃料やプルトニウムなどの問題に
真摯に取り組むことなど、それに全力を注ぐべきだ。
3)経済政策
安倍政権の経済政策は、今のところ二つだ。
市中へのお金の供給量を増やすこと、
多額の予算で公共的な支出を増やすこと。
成長戦略も柱にしているが、
それがどんなものであるのかは、
あまり明らかではない。
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一つ目の柱は、
日銀が金融機関から国の借金を大量に購入することで、
2012年末に比較し、昨年末は46%増加し、
202兆円余りとなった。
金融機関などに潤沢な資金が流れたのだが、
金融機関から企業などへの貸し出しは横ばいとなっている。
つまり、期待されたお金の「循環」は進んでいないのだ。
ところが、もし仮に、
安倍総理の言うようにデフレから脱却し、
物価が上昇し、景気が良くなったら何が起こるのだろうか。
景気が良くなると、
お金に対する需要が高まり金利が上がる。
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ところが今でも、
国と地方合わせて1000兆円の借金があるにも関わらず、
二つ目の柱で、さらに借金を重ねて公的支出を増加させている。
こんな中で金利が上昇すれば、
その利払い費が一気に増えることになる。
今の金利は、1%弱だが、これが仮にたった0.5%上がっただけで、
平年ベースの利払いが単純計算で5兆円も増加することになる。
つまり金利0.5%の上昇による利払いだけで、
消費税率2%相当分の収入が消えてしまうのだ。
こんな状況になれば、
収入が増加に歳出が追いつかない、
財政の拡散が始まってしまう。
そうなれば当然、政府は
金利抑制策を強制的に継続せざるを得ない。
つまり大量の国の借金を購入し続けることになる。
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こんな状態になると、
物価上昇で生活が苦しくなるが、
金利は上がらず、
預金者や年金生活者などには、
辛い状態が継続することが予想される。
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以前も指摘したが、
日本は景気上昇を
もろ手を挙げて歓迎できない状態になっているのだ。
安倍総理は、こうしたことを理解して、経済政策を行っているのか…、
私にはどうも疑わしい。
今日も、しっかりと前進します。
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2014・1・9
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