徒然日記
4月3日 その2049『逢坂誠二の徒然日記』
朝の函館、空全体を雲が覆っている。
桜の終わりになった都内とは雰囲気が違うが、
雪も随分ととけ、確実に春だ。
朝の気温は4度、
日中も10度と二桁の気温になる見込みだ。
1)顕彰
かくれた事柄や、
善行・功績などを明らかにして、
国や自治体などが、
広く世間に知らせて賛辞を贈ることは、
社会全体の励みになるなど、
社会全体として嬉しいことだ。
そうした顕彰は,
多くの方に称えられることだろう。
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私は、町長時代、こうした顕彰に対して、
どちらかと言えば厳格な方だった。
私個人の考え方だけで顕彰するのではなく、
第三者の意見も聞きながら、
慎重に顕彰行為を実行した方だったと思う。
その考えの裏には、
顕彰行為を個人の恣意的な思いで行うべきではない
との考えがあったし、
顕彰を頻繁に繰り返すことで、
顕彰そのものの意味が薄れるとの思いがあった。
顕彰行為は、私の任期中で完結するものではない、
その顕彰の権威、重みも含めて
しっかりと後世に伝えることが重要だ。
自分の代で、そうした重さを
使い果たすべきではない
との考えがあったから顕彰に慎重だった。
慎重さに対する批判もあったが、
今でも私のその姿勢は、
間違っていなかったと思っている。
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とは言え、
どんな顕彰であっても、
喜ばれることが多く、批判は少ない。
仮に批判されるような顕彰でも、
顕彰はお祝い事であり、
多くの方から正面切って指弾されることは少ない。
不適切な契約や許認可など、
自分の法的権限を背景にした不正は、
それらが明るみでると間違いなく指弾される。
しかし必ずしも法的な権限に基づかない、
地位を利用した行為は、
必ずしも強く批判されない。
(たとえば、自治体広報に
首長の写真がたびたび登場する等…。)
だから顕彰が、政治的に利用されることが多く、
正直なところ私はそうしたことを相当に忌み嫌っていた。
顕彰行為を数多く行うことの裏に何があるのか、
権力者の意図を慎重に読み説く必要がある。
その意図によって、
その権力者の軽重が見えることが多い。
2)国会の情報
国会を離れて数カ月が経過した。
この間、国会の情報は、
ほとんど国民に届いていないことを実感している。
私自身は、
国会に席をおかせて頂いたおかげで、
どこにどんな情報があり、
どんな手法でそれらを入手できるかを、
多少は理解している。
だから自分が能動的に動けば、
何とか国会の情報は入手できる。
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国会経験のない国民の皆さんの情報源は
当然、マスコミ情報が主流だ。
国会の活動は、あまりにも広範で、複雑だ。
だから国民の皆さんが能動的になろうとしても、
なかなか全体像が見えない。
国会議員が、地元にもたらす情報は重要だ。
しかし国会を離れてみて、
国会議員による情報以上に、
国会に関するもっと幅広な情報提供が必要だと感じている。
これは今の立場の私でも十分にできることだと思うし、
今のこの時期、そのことに心がけなければならない。
3)生活保護
安倍政権は、生活保護費の引き下げをするようだが、
過日の厚生労働大臣の答弁を新聞で読み呆れてしまった。
生活保護世帯の生活実態がどうなっているかを、
調査することに対し若干疑問があるとの答弁だった。
生活保護世帯は所得が少ないため、
一般家庭に比較し、
生活必需品への支出割合が高く、
耐久消費財などの支出割合が低いのではないかと予想される。
しかし、生活保護を考える上での物価下落率は、
一般家庭のそれを適用するという。
そのままだと、
たとえば食費物価上昇が大きく、
家電製品の物価下落大きいなどの現実がある場合は、
一般家庭と生活保護世帯への影響は全く違ったものになるはずだ。
そうであるにも関わらず、
厚生労働大臣は生活保護世帯の生活実態調査に
二の足を踏むという。
それはどういう理由なのか、真意を知りたいものだ。
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昨夕のラジオ番組を聴いて愕然とした。
・
生活保護費を引き下げるのは間違い
・
必要なのは最低賃金のアップ
・
子どもは社会全体で育てるとの仕組みが必要
・
現在の格差や子どもの貧困対策に、これらが重要
・
しかしなぜ政府はこれをやらず逆の政策を実施するのか疑問
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こんな内容だったが、
これらは民主党政権下で主張されたことだ。
その方向で政策が動き出していたことには一切触れず、
こんな報道をしていることに、何ともやり切れない思いだった。
報道は自由だが、あまりにも身勝手だ。
今日は下弦の月だ。
朝は、函館駅前、五稜郭駅前、
本町交差点で街宣の予定だ。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・4・3 Seiji Ohsaka
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生活保護費の引き下げは、生活保護費受給者のみならず
それを基準にして改訂される各種制度があることを
一般的な国民は、知らされていないのである。
情報の操作による情報開示は、真の民主主義に反している。
そう感じるのは、自分だけだろうか。
インターネットでの医薬品販売や、医療用医薬品を処方箋なしで
販売する薬局が出現するようになってきている。
国会の情報のみならず、国民が正しい情報を持たずに
安易に飛びつく現状が垣間見られるのだ。
危うい日本になってきてはいないだろうか。