徒然日記
11月15日 その1925『逢坂誠二の徒然日記』
都内、夜明け前の空、薄雲が漂っているが、
東の空には金星も見える。
西の空には木星も輝いている。
野田総理が、昨日の党首討論で、
16日の解散に言及した。
野党に対し、
公債特例法成立と議員定数削減を迫り、
その条件を呑めば解散するとの発言だ。
詳細は色々とあるが、
来月4日公示、16日の投開票が決まった。
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解散は総理の専権事項であり、
解散に対してはまな板の鯉状態の我々だ。
だから今回の解散に対して、特別の感慨はない。
多くの皆さんにお世話になりつつ、
とにかく短期決戦、全力で戦うことになる。
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しかし、私自身は、今日と明日、
国会で対応しなければならないことが多い。
今日は、衆院で選挙制度を議論し、
その方向づけをしなければならない。
参院の4増4減案は、何とか成立のめどが立ち、
選挙制度改革の一歩を踏みだすことになる。
衆院選挙制度に関しては、
区割審を動かすための法改正の議論が行われる見込みだ。
だが、
あとひと月以内に、衆院選挙制度の区割りを見直し、
その内容を公選法に反映させることは、物理的に無理だ。
したがって来月16日の選挙は、
違憲状態から本質的に脱却できない中での選挙となる。
合憲、違憲は司法の判断だが、
極めて残念な中での選挙だ。
1)農山漁村
農山漁村をはじめとする過疎地の疲弊が進んでいるが、
どうすべきかとの問いかけが多い。
人口減少、少子高齢社会の到来、地域産業の衰退など、
農山漁村が元気よく動き働くための力が、
急速に失われているのは事実だ。
医療、福祉、教育など
最低限の暮らしの基盤すら危うくなっている。
既存政策によって、農山漁村の生活環境の向上などに
一定の成果があったが、必ずしも十分なものとなっていない。
その理由は以下などが考えられる。
・
地域で暮らす皆さん自らが、
自分の地域の真の魅力に気づいていない
・
地域振興という既成概念の枠にとらわれ過ぎて、
本来、目指すべき地域の将来像を十分に描けない
・
国などの支援政策が事業ごとに縦割りで、
総合的に地域を考えるための仕事が実現し難い
そこで、農山漁村の課題を克服するために、
地域が目指すべき目標の再設定が必要だ。
こうした発言に対し、
「そんなことは既に行っている」との反論が多い。
本当に、既に行っているのだろうか。
本当に地域の将来がどうあるべきか、
その目標設定を行っているのだろうか、
私には甚だ疑問が多い。
安直な地域振興策で
お茶を濁しているのが現実ではないだろうか。
とにかく地域目標の再設定を行うために。
以下ことなどを行うべきと考える。
・
農山漁村が日本にとって重要であるという方向感を共有しつつ、
規模拡大一辺倒など画一的な政策から
多様性を受け止める政策へと転換する
・
人口減など地域の活力は失われつつあるが、
地域の魅力は無くなったわけでない。
この地域の魅力を再発見し、
目指すべき地域の将来像を描く作業を道庁などが先導して
各地域で行なう
この将来像を描く作業は簡単ではない。
しかし、ここを疎かにすると、
どんな支援策を講じても砂に水をまくようなものになるため、
人材派遣や学習会の開催など丁寧に行う必要がある。
この手法は迂遠なように見えるが、
農山村再生は急がば回れであり、
これが課題解決の要諦となる。
2)やりがい
町長時代も今も、
私の仕事に対して「やりがい」はありますかとか、
「楽しいですか」などの質問を受けることがある。
私は、これらの質問にいつも違和感を感じている。
それは、自己利益を超えた使命感に基づいて、
多くの課題に取り組むのが、
国会議員や首長だと私が認識しているからだ。
つまり自分にとって、
楽しいとか、やりがいがあるといった感覚を持たずに、
虚心坦懐に滅私の心で物事に立ち向かうのが、
我々の仕事だと思っている。
これらの質問を受けると、
いつもその質問は馴染まない等と答えるのだが、
たいがいの場面で、キョトンとした顔をされる。
私は、偏屈なのかもしれないが、そう思っている。
都内の夜明け前の気温は10度。
都内としては、随分と気温が下がった。
キリッとした寒さの中、心を研ぎ澄まして、
朝を迎えている。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2012・11・15 Seiji Ohsaka
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皆様のコメントを受け付けております。
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発想の転換、仕組みの革新がぜひ必要です。
漫然とした発展志向ではなく、、。 -
先日,東京から北海道の実家に帰った際の疲弊具合に驚きました。ダウンタウンの中心なのに,音が何も聞こえない。
人口2万5千人程度の街なので,小手先の一時的な振興策ではなく,戦術と戦略次第で発展させることができます。東アジア地域という大きな視点で見ればポテンシャルは十分にある土地ですが,絵を描ける人材が地元にいないから実行できない。もどかしい気持ちになりました。
北海道自体のポテンシャルが高いが,それを生かし切れていないと感じます,いはんや地方をやです。原因の一つは道庁職員の責任をとりたくない体質,役人の中の役人といった働きぶりではないでしょうか(「役人」ですが霞ヶ関は戦略的思考をしています)。これでは北海道は変えられないでしょう。
本日のブログの先生の考え方には同感です。「この地域の魅力を再発見し,目指すべき地域の将来像を描く」ことすなわち,戦略と戦術を組み立てることこそ必要なことです。北海道の先生には大いに期待しております。引き続き応援しております。
虚心坦懐、滅私の心、逢坂さんの他にない持ち味、本物の政治家を目指してがんばってください。