徒然日記
再処理工場の建設は中止すべき/逢坂誠二 7901回
夜明け前の函館、久々にスッキリと雲のない朝です。気温20度。日中も晴れ、28度まで上がる見込みです。
1)再処理工場の建設は中止すべき
一昨日の日記で、使用済み核燃料の再処理工場(青森県六ヶ所村)に言及しました。1997年に完成するはずだったこの工場は、26回の工期延期を経て、来月末にやっと完成する運びとなっていました。
ところが今回、事業主体の日本原燃は、完成時期の目標を2年半ほど延期する方向とのことです。
これで27回目の工期延期となり、完成は約30年遅れることになります。着工は1993年ですから、建設から30年以上経過した設備等は、本格的に使うことなく老朽化しているものと思います。
六ヶ所再処理工場は4年前に新規制基準審査に合格しました。現在は、個別設備の設計などの審査が続いていますが、提出書類に大量の不備が見つかるなどにより、27回目の延期となったようです。
当初、工場建設のみの費用は約7600億円と言われていましたが、2003年には3兆3700億円に跳ね上がっています。建設費用だけでではなく、使用開始から40年間の操業費用、廃止に係る費用も含めた、この工場の総事業費は15兆1千億円です。
こんな膨大な費用を負担するのは、最終的には国民なのですが、十分な説明も国民合意もありません。この暴走を止めなければなりませんが、この問題に真正面から取り組む国会議員はごく僅かしかおりません。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【24年8月19日 その6204『逢坂誠二の徒然日記』7901回】
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こんにちは。
再処理工場建設の不可解さに改めて驚きです。
「六ヶ所再処理工場は4年前に新規制基準審査に合格しました。現在は、
個別設備の設計などの審査が続いていますが、提出書類に大量の不備が見つかる」
とこことですが、この「設計などの審査」で「書類に大量の不備」というところが、
何とも不可解です。
一般に、機械系の設計では、客先などの性能要求仕様が出てきて、それに合わせる
べく機器仕様を検討し、強度や性能設計に入ります。この時、例えば、強度設計では、
①使用材料の持つ基準強度を決め、②安全率・腐蝕率などの余裕を見込んだ係数をかけて、
③設計時に満たすべき強度を決定します。その後、④振動性能(耐震性能を含む)、
⑤寿命設計などを行います。この際、発注元が①ー⑤の基準を具体的な数値で提示する
ことは稀で、設計者の責任に於て決定していきます。再処理工場も同様だろうと思います。
延々と完成時期が引き延ばされる技術的理由は、これらの数値に誰も責任を負わない
仕組みがあるからではないでしょうか。発注者も、設計者・製作者も、素材メーカーも。
一日でも早く、完全撤退した方が良いですね。
曲がりなりにも完成し稼働を初めたものの、ほんの数年で故障で停止となる可能性が
高いと思います。稼働を初めて停止すれば、放射性物質を拡散したまま、不本意
ながらも、六ヶ所村が最終処分場になりかねません。青森県民はそれを望むことは
無いでしょう。他の何処でも同じです。
日本の国民、特に原子力関係者は、今、引き返す勇気を持つべきですね。
うらべ
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