徒然日記
憲法53条の国会招集は義務/逢坂誠二 #7561
憲法53条の国会招集は義務/逢坂誠二 #7561
【23年9月14日 その5864『逢坂誠二の徒然日記』 #7561】 昨日は、一旦、函館に戻り、夕方に再上京しました。夜は衆院議長公邸で開催された、衆院秘書協議会の50周年の祝賀会で党を代表して挨拶をさせて頂きました。今日午後から私が所属する党内のグループ「サンクチュアリ」の宿泊勉強会に出席します。
夜明け前の都内の空、切れ切れに雲が広がっています。東の空低く、薄雲を突き破るように金星が輝いています。天頂付近には、木星も見えます。今の気温は24度。日中は晴れ時々曇りで、32度との予報です。
1)憲法53条の国会招集は義務 2017年、野党が憲法の規定に基づいて臨時国会の召集を求めたにもかかわらず、安倍内閣が3か月余りにわたって召集しなかったことが憲法違反かどうかが争われた裁判について、最高裁判所は憲法違反かどうかの判断をせず、上告を退ける判決を、先日言い渡しました。
この年は6月に通常国会が閉会。その後、衆議院120人、参議院72人の野党議員が臨時国会の召集を求めましたが、安倍内閣はすぐには応じず98日後の9月に召集し、冒頭で衆議院を解散しました。
==この判決文の要旨抜粋は以下です==
【長嶺安政裁判長など4人による多数意見】 憲法53条は、内閣は臨時国会を召集でき、衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば、召集しなければならないと規定。召集は内閣が決定するとしつつ、召集されない場合でも国会の会期を開始できるよう、一定数以上の議員に召集を要求する権限を付与するとともに、要求があった場合には内閣が召集の義務を負う。
召集の遅滞によってただちに召集後の臨時国会で個々の議員活動の権利や利益が侵害されるともいえない。召集決定の遅滞を理由に損害賠償請求することはできない。
【宇賀克也裁判官の反対意見】 衆参いずれかの4分の1以上の要求があれば、内閣は合理的期間内に召集を決める法的義務を負っている。召集に必要とされる合理的期間について、20日あれば十分と思われる。 今回の訴訟では召集要求から98日後に臨時国会が召集された上、冒頭で衆院が解散され、審議は全く行われなかった。召集要求は拒否されたと見ざるを得ない。このような対応は、特段の事情が認められない限り違法だと言わざるを得ない。
召集要求に加わった議員は、臨時国会で審議に加わることを望んでいたにもかかわらず、それを妨げられ、法的に保護された利害が侵害された。召集遅延に特段の事情がなかったのであれば、請求は認められるべきだ。高裁に差し戻し、特段の事情の有無や、請求が認められる場合の損害額などの点を審理させるべき。
==以上、引用終了==
評価できる点: *53条の召集要求あった場合は「内閣が召集の義務を負う」ことを明示 *宇賀裁判官の反対意見があったこと、及び「召集に必要な合理的期間は20日」としたこと
53条の規定に基づく召集要求をしても、内閣が長い期間にわたり国会を召集しないケースが頻発しています。こうした事態を避けるため召集要求があった場合、内閣は20日以内に臨時国会を召集することを決定しなければならない規定を盛り込んだ法案を昨年10月、野党が共同で国会に提出しました。しかし与党は全く審議をしようとはしません。
cdp-japan.jp/news/20221003_4527
今回、評価できないのは、裁判所が違憲であるか否かの憲法判断を避けたことです。先日の札幌地裁の同性カップルへの扶養手当支給を巡る裁判でも憲法判断を避けています。裁判所が憲法に照らした判断を確実に行わなければ、憲法の規定は空文化します。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.9.14===
ネットによる個人献金はこちらです。 go2senkyo.com/seijika/123556
【23年9月14日 その5864『逢坂誠二の徒然日記』 #7561】 昨日は、一旦、函館に戻り、夕方に再上京しました。夜は衆院議長公邸で開催された、衆院秘書協議会の50周年の祝賀会で党を代表して挨拶をさせて頂きました。今日午後から私が所属する党内のグループ「サンクチュアリ」の宿泊勉強会に出席します。
夜明け前の都内の空、切れ切れに雲が広がっています。東の空低く、薄雲を突き破るように金星が輝いています。天頂付近には、木星も見えます。今の気温は24度。日中は晴れ時々曇りで、32度との予報です。
1)憲法53条の国会招集は義務 2017年、野党が憲法の規定に基づいて臨時国会の召集を求めたにもかかわらず、安倍内閣が3か月余りにわたって召集しなかったことが憲法違反かどうかが争われた裁判について、最高裁判所は憲法違反かどうかの判断をせず、上告を退ける判決を、先日言い渡しました。
この年は6月に通常国会が閉会。その後、衆議院120人、参議院72人の野党議員が臨時国会の召集を求めましたが、安倍内閣はすぐには応じず98日後の9月に召集し、冒頭で衆議院を解散しました。
==この判決文の要旨抜粋は以下です==
【長嶺安政裁判長など4人による多数意見】 憲法53条は、内閣は臨時国会を召集でき、衆参いずれかの4分の1以上の議員が要求すれば、召集しなければならないと規定。召集は内閣が決定するとしつつ、召集されない場合でも国会の会期を開始できるよう、一定数以上の議員に召集を要求する権限を付与するとともに、要求があった場合には内閣が召集の義務を負う。
召集の遅滞によってただちに召集後の臨時国会で個々の議員活動の権利や利益が侵害されるともいえない。召集決定の遅滞を理由に損害賠償請求することはできない。
【宇賀克也裁判官の反対意見】 衆参いずれかの4分の1以上の要求があれば、内閣は合理的期間内に召集を決める法的義務を負っている。召集に必要とされる合理的期間について、20日あれば十分と思われる。 今回の訴訟では召集要求から98日後に臨時国会が召集された上、冒頭で衆院が解散され、審議は全く行われなかった。召集要求は拒否されたと見ざるを得ない。このような対応は、特段の事情が認められない限り違法だと言わざるを得ない。
召集要求に加わった議員は、臨時国会で審議に加わることを望んでいたにもかかわらず、それを妨げられ、法的に保護された利害が侵害された。召集遅延に特段の事情がなかったのであれば、請求は認められるべきだ。高裁に差し戻し、特段の事情の有無や、請求が認められる場合の損害額などの点を審理させるべき。
==以上、引用終了==
評価できる点: *53条の召集要求あった場合は「内閣が召集の義務を負う」ことを明示 *宇賀裁判官の反対意見があったこと、及び「召集に必要な合理的期間は20日」としたこと
53条の規定に基づく召集要求をしても、内閣が長い期間にわたり国会を召集しないケースが頻発しています。こうした事態を避けるため召集要求があった場合、内閣は20日以内に臨時国会を召集することを決定しなければならない規定を盛り込んだ法案を昨年10月、野党が共同で国会に提出しました。しかし与党は全く審議をしようとはしません。
cdp-japan.jp/news/20221003_4527
今回、評価できないのは、裁判所が違憲であるか否かの憲法判断を避けたことです。先日の札幌地裁の同性カップルへの扶養手当支給を巡る裁判でも憲法判断を避けています。裁判所が憲法に照らした判断を確実に行わなければ、憲法の規定は空文化します。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.9.14===
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