徒然日記
22年12月27日 その5603『逢坂誠二の徒然日記』(7300)
1)安倍政権の負の遺産
2001年4月から2006年9月までの小泉政権の三位一体改革、規制緩和、闇雲な市町村合併などで、私は地域が壊れるという強い危機感を持ち、国会で仕事をする決意をしました。小泉政権が私の国会行きの背中を押したのです。 2012年12月には、第2次安倍政権がスタートしました。あれから10 年が経過し、いくつかのマスコミが、その軌跡を振り返る特集などを行っています。
この小泉政権、安倍政権、いずれもが日本社会に対し大きな影響を与えたという意味では共通するものがあります。しかしこの二つの政権の本質は全く違っていると私は受け止めています。それは誠実さ、正直さです。両政権の政策には賛同できないものが多くありました(特に安倍政権はなおさらです)が、国会や国民に対する姿勢は小泉政権の方がずっと誠実で正直でした。 小泉さんは、国会で詭弁を弄することはありましたが、嘘をつくことはありませんでしたし、あらゆる質問に真面目に答えようとしていたと感じます。ところが安倍さんは、平気で嘘をつき続けた上、行政を私物化しました。法制局長官を自分の都合の良い方に変更したり、従来の国会答弁を無視して学術会議会員の任命拒否をしたりなど、やりたい放題でした。このことによって今の国会に、今後の日本にとてつもない負の遺産を残したのです。公文書の改竄、廃棄、捏造、隠蔽は最悪の文化をこの国に残してしまいました。公開が民主主義の原動力であり、本質であるということをかなぐり捨ててしまったのです。
今年11月25日の衆院予算委で、我が党の議員が財務大臣に対して補正予算案の決定課程の公開を求めました。それへの答弁は以下です。
「誰に、どのような時期に、どのような内容を相談したかといった検討過程が明らかになることによりまして、今後の経済対策等における率直な意見交換、意思決定等に影響を与えることが考えられます。」
つまり公開すれば、「率直な意見交換、意思決定等に影響を与える」として公開を拒否したのです。非公開でなければ率直な意見交換ができないというのです。私企業ならいざ知らず、公務に携わる責任ある立場の大臣がこんなことを、恥ずかし気もなく真顔で答弁するのですから、驚愕の認識と言わざるを得ません。
この答弁に見られるように情報公開しないことが前提との認識を広げた安倍政権の負の遺産は極めて深刻です。アベノミクスも同様です。
私はアベノミクスをハリボテだと言ってきました。その意味は中身が伴わないのに表向きはよく見えるからです。実際に景気が良くなる訳でもないのに株価が上がり、売上数量が増えていないのに円安によって収益が増加したように見えます。まさにハリボテです。このハリボテは、日銀が国債を買うことや、長期金利を抑制することで実現しましたが、いつまで経っても、賃金が上がったり、売れるものの数が増えたりすることはなく、結局は失敗したのです。しかしこのアベノミクスは単なる失敗ではなく、将来に大きな禍根を残す大失敗なのです。
日銀が国債などを買い続けました。発行済日本国債の半分以上を日銀が保有するという異常な状況です。この間、政策の優先順位を考えずに国債を発行し続けました。そのため日本の財政は先進国中で最悪の状態です。最近、日本の国債が以前ほど買われなくなっています。そうなれば政府は、金利を上げざるを得ないのです。これほど借金を抱えた状態で金利が上がれば、日本はさらに膨大な借金を抱えることになります。また 2016年から日銀は、指定利回りで国債を無制限で買い入れることを始めました。これは紙幣を無制限で印刷することと同義です。この異常な状態から抜け出すのは簡単なことではありません。このツケを払うのは若い皆さんであるのは言うまでもありません。アベノミクスによって確かに株価が上がりました。しかしそれによって庶民が潤った訳ではありません。一部の投資家と一部の企業が潤い、そのツケは将来の若者が担うことになります。これを負の遺産と呼ばずになんと呼べば良いのでしょうか。アベノミクスの弊害については、さらに考察を深めます。
さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2022.12.27===
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ここでしておきますね。
立憲民主党本部の地方移転をすべきでは?
なんでもかんでも東京の時代を早く終わらせましょう。
「地域があって、国がある」んでしょう?
富士山噴火や南東国直下地震、が発生した場合あなたたちの拠点は全て失われます。
私から一箇所提案するならば京都ですね。現代表のお膝元です。