徒然日記
20年2月5日 その4548『逢坂誠二の徒然日記』(6245)
海自の護衛艦「たかなみ」が
中東海域に出航しました。
防衛省設置法に規定する調査・研究が
今回の派遣の根拠です。
日本関係船舶航行の安全を
確保することは大変重要です。
しかし国会に何の説明もなく、
閣議だけで今回の派遣を決めたのは
相当に違和感があります。
国権の最高機関である国会の
監視が全くない中での決定です。
派遣された今になってから
予算委員会などで
内容の確認が行われています。
しかし議論の順番が逆です。
問題はいくつもあります。
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派遣の根拠は適切か。
何を目的にどんな活動を行うのか。
それは日本関係船舶航行の安全確保に関し
どのような意味を持つのか。
米軍や多国籍軍との関係はどうなるのか。
予め予定された行動以外の事態が発生した場合、
その対処はどうなるのか。
こららのことは、
憲法や法令との整合性はあるのか。
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まずこれらのことについて事前に確実に議論し、
目的、効果、課題などを掘り下げ、
派遣の必要性など検討すべきだったのです。
その上でどうしても派遣が必要であるならば、
特措法などで対応すべきだったのは
言うまでもありません。
安倍総理は、調査・研究に基づく派遣を
「一般化することは毛頭あり得ない」と述べています。
その一方で、
個別の事案は慎重に判断すると答弁しています。
つまり今回の派遣が先例となる可能性を否定していません。
今回の派遣で、
予期せぬ緊急事態が生じた場合は、
限定的な武器使用が認められる
海上警備行動で対応する方針とのことです。
海上警備行動への切り替えは、
時間がない中での決定になるでしょうから、
持ち回り閣議が想定されます。
その場合も国会で議論することができません。
過去の戦争などが勃発した例を見ると、
偶然や一瞬の判断が
重大事案発生の引き金になっています。
今の中東海域は、
そうした偶然が発生する可能性が否定できず、
一瞬の判断が必要なことが発生しかねない地域です。
そこへ武器を装備した自衛隊を送り込むのです。
何が起こるかわかりません。
そのことを政府が認識した判断なのでしょうか。
今の政府は国会の監視も蔑ろにしており、
極めて不安な状態です。
今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2020.2.5===