徒然日記
18年12月7日 その4123『逢坂誠二 の徒然日記』(5820)
入管法改正、水道法改正以外にも、
今国会では重要な法案がある。
原子力損害賠償法、
通称「原賠法」の改正法案だ。
これは原発事故などが起きた際の
賠償の仕組みを定めたものだが、
この改正案が、昨日、参院本会議で可決成立した。
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現行法は、原子力事業者が支払うべき賠償金を
最大1200億円と定めている。
福島第一原発事故の状況を見れば、
1200億円では到底足りない。
現在、福島事故にともなう賠償金は
8兆円を超えている。
除染費用も 4兆円に上る。
今後、これらを含む対策費用は
もっとかさむと見込まれる。
1200億円で足りないことは明白だ。
今回の改正でも賠償金の額を
大幅に引き上げる必要性が指摘されていた。
ところが見送られた。
備えが不十分なまま政府は放置した格好だ。
しかも政府は、原発の再稼働を急ぎ、
特例だった原発の寿命も
40 年から60年に延長している。
さらに世界最高水準の規制とうそぶいている。
全くの無責任というほかはない。
賠償法では、原発事故などの際は、
事業者に損害賠償責任があると整理されている。
損害が賠償金の額を超える場合には、
政府が必要な援助を行うとし、
現実的には責任が曖昧だ。
こうした問題を含め、
原発政策の抜本的見直しが必要だが、
政府は、臭いものに蓋をしたまま
原発の利活用に驀進している。
太平洋戦争末期の政府と
似ていると思うのは私だけだろうか。
今日、国会の混乱がなければ、
今夕、帰函できる見込みだ。
さあ今日もブレずに曲げずに、
確実に前進します。
==2018.12.7==
皆様のコメントを受け付けております。
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「原賠法」の事、初めて知りました。大事な法案があるのですね。賠償金が大幅に足りない事、原発の寿命が40~60年に伸びた事。色々、
お勉強になりました。ありがとうございます。お疲れさまでした。
>政府は、臭いものに蓋をしたまま
原発の利活用に驀進している
昨日から朝日新聞で「平成とは この国と原子力 2」という特集が始まり「原子力村」について述べられています。原発にぶら下がっている利権の多さが「驀進」の要因でしょうか。
先週の朝生で外国人の方々が日本の意思決定が遅いことを指摘していたのを思い出しました。この間にも実用の見込みのない実験炉?などに多額の費用が使われていることに怒りすら覚えます。政府には未来を見据え、正しい判断をしてほしいのですが。
原発ゼロは多くの国民に支持されています。
逢坂さん達を応援してます。
(国会の状況が酷すぎて、怒りを通り越して悲しいです。金曜のこの時間でも、国会にいらっしゃるのでしょうか?皆様の頑張りに頭が下がります)