徒然日記
8月30日 その3659『逢坂誠二の徒然日記』(5356 )
昨日は、議員会館で
溜まった書類を整理したり、
訪米の準備をした。
今日は帰函し、地元回りに戻る。
1)ミサイル
昨日朝、北朝鮮の弾道ミサイルが日本上空を通過した。
今回の発射には、
グアム島や日本の主要都市を攻撃できる
十分な能力があることを誇示する狙いがあるらしい。
政府は、このミサイルの発射後、
Jアラートによって、
北海道などで国民に避難を呼びかけた。
安倍総理は、
「発射直後から北朝鮮ミサイルの動きは完全に把握していた。」
と語ったが、この言葉には違和感があった。
動きを完全に把握していた
という意味が何なのか、よく分からない。
完全に把握していながら、
軌道以外の各地域にもJアラートが流れ、
各県で被害が無いなどの報道も流れた。
完全に把握していたのなら、
こうした情報発信は必要最小限であるべきだろう。
完全に把握しているにも関わらず、
随分と広範囲に情報を流したのは、
ちょっと意味が分からない。
完全に把握していたと言う
総理発言の真意を確認する必要がある。
====
朝日新聞の報道によれば
北朝鮮の弾道ミサイルは
3段階を経て着弾するらしい。
<1>
ロケットエンジンが燃焼し、
加速している「ブースト段階」
<2>
ロケットエンジンの燃焼が終わり、
大気圏外(宇宙空間)を飛行する
「ミッドコース段階」
<3>
大気圏に再突入して
着弾するまでの「ターミナル段階」
今回のミサイルが
日本上空を通過した段階は<2>に該当。
日本の弾道ミサイル防衛(BMD)は、
<2>と<3>を迎撃する「2段階」態勢。
まず、海上自衛隊のイージス艦が
発射する迎撃ミサイル「SM3ブロック1A」が
大気圏外で<2>を迎え撃つ。
大気圏外で撃ち漏らした場合は、
PAC3で<3>を狙う。
もちろんこれらのシステムで、
事前にすべてを探知して迎撃するのは不可能に近い。
同時多発的に大量発射された場合、
二段構えでも完全に撃ち落とすのは無理だという。
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北朝鮮は、グアムへのミサイル発射を示唆し、
日本もそれへの備えをしていた。
しかし今回、全く逆の方向への発射だった。
ミサイル防衛システムを整備し、
万が一に備えることは重要だが、
それは迎撃の精度的にも、
予算面からも限界がある。
また日本が、
そうした軍事的な配備に傾斜すればするほど、
北朝鮮を刺激するというジレンマも生ずる。
軍事的な緊張を和らげる方法は、
対話の道を開くしかない。
勇ましい言葉を重ねれば、
重ねるほど問題を複雑にする。
対話は、手ぬるいと感ずる方もいるかもしれないが、
近代の全ての戦争は、結局は対話でしか集結していない。
その事実を再確認すれば、
結局は解決の道は対話しかないことは明らかだ。
さあ今日も、確実に前進します。
== 2017.8.30 ==