徒然日記
10月13日 その2243『逢坂誠二の徒然日記』
昨日のNYは、雲の多い一日との予報だっ
たが、
昼ごろから晴れ間が広がって、
爽やかな秋晴れの午後となった。
今日も多少雲があるが、
わりと晴れ間が広がる一日となる見込みだ。
1)タクシードライバー
過日、ワシントンで利用したタクシー運転手さんに、
オバマ大統領についての感想を聞いてみた。
もちろん私の英語力なので、
十分に聞き出せたわけではないが、
やはりと思わせるやり取りだった。
彼は40歳くらいだろうか。
エチオピアで育ち、ある程度の年齢になって、
アメリカに来たらしい。
主なやり取りは以下だ。
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Q:オバマ大統領をどう思うか?
A:オバマの何についてのことか?
Q:政策についてどう思うか?
A:どの政策について尋ねている?
Q:(こっちがちょっとたじろいで)
経済政策についてどう思う?
A:まあ悪くはない。
しかし、それほどの期待もない。
Q:ブッシュよりは良いか?
A:まあそうだ。
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漠然とオバマはどう思うと聞いたところ、
何について聞いているのかと、
質問者の意図を逆質問されたのには驚いた。
日本なら、多くの場合、
漠然とした質問であっても、
きっと曖昧に答えるのだろうが、
そんな雰囲気は微塵もなく、
毅然とした印象を受けた。
(もちろん彼の性格によるのかもしれない。)
質問は続く?
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Q:オバマケアは賛成か?
A:あまり賛成できない・
Q:なぜか?
A:
自分は働いて、社会保障にも入っている。
そのためのお金も払っている。
その自分のお金で、
他の人の医療の面倒をみるのは納得が行かない。
自分は今の仕組みで悪くはない。
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私は、たぶん移民である彼は、
オバマケアに賛成するのかと思ったが、
結果は逆だった。
たぶん今よりも掛け金が上がったり、
保障内容が下がることを懸念しているのだと思う。
今彼が加入している社会保障の仕組みも、
基本的には、
その加入者全体で支え合っているはずだ。
しかしその仕組みの本質を理解しないで、
自分の保障は、
自分の掛け金だけで賄われていると
認識しているように感じた。
社会保障に対する認識の違いは、
自分の置かれている環境によって大きく変わることを、
強く実感した。
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エチオピア生まれの彼に、
アベベの話をすると、
たぶん彼は生れていない時代なのだろうが、
嬉しそうに東京オリンピックのことに言及した。
そして雨のワシントンでハンドルを握りながら、
ホワイトハウスや連邦議会の前など、
有名どころでは丁寧にその説明もしてくれた。
ワシントンの郊外、
20分余りの場所に住んでいるという彼は、
実に気の良い運転手だった。
残念ながら質問しそびれたが、
TPPについては、
きっと何も知らないのだろうと思う。
アメリカの日々のテレビニュースでは、
TPPのことは、
少なくとも私が見る限りただの一度も報じられていない。
日本とアメリカ国民のTPPに対する認識は、
天と地ほどに差があるのだと思う。
機会があれば、
次のタクシー運転手さんには、
TPPのことを聞いてみたいと思う。
さあ今日も、しっかりと前進します。
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2013・10・13 Seiji Ohsaka
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