徒然日記

SNS時代こそ「取材力」 【26年10月1日 『逢坂誠二の徒然日記』8672回】

10月です。
朝晩の空気には、はっきりと秋の深まりを感じる頃です。日も短くなり、木々の色や風の冷たさにも、季節の移ろいが表れてきます。
今年も残すところ3か月。慌ただしく過ぎていきそうですが、秋の変化を感じながら、一日一日を大切に歩んで参ります。

1)SNS時代こそ「取材力」
SNS全盛時代。まさにそんな雰囲気の漂う昨今です。
私も日々、SNSに触れない日はありません。さまざまな発信や情報確認など、すっかりSNSに浸っています。

こうした中、新聞やテレビなど既存メディアの退潮が指摘される場面も増えました。新聞やテレビのことを「オールドメディア」などと揶揄する言葉も頻繁に耳にします。

昨年の日記で、新聞やテレビなど、いわゆる「オールドメディア」の価値について書きました。
その核心の一つは「取材」です。
記者が現場に足を運び、人に会い、資料を確認し、事実を確かめる。ネット上で流通する多くのニュースも、こうした地道な取材によって生み出された一次情報に支えられています。
さらに、個人の関心に偏らず、社会のさまざまな出来事を幅広く伝える「総合性」も重要です。
情報があふれる時代だからこそ、取材し、確認し、社会全体に目を配る既存メディアの役割は、むしろ重要になっていると感じます。

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一方で、既存メディアの情報発信の方法は、柔軟に変化しなければならない時代に入っています。
新聞社は紙媒体、放送局はテレビニュース。その枠の中だけにとどまっていたのでは、広く社会に情報を届けるという役割を十分に果たせなくなりつつあります。

そのためここ数年、既存メディア各社にはデジタル部門などが設けられ、新聞社もテレビ局も、ネット上でリアルタイムにニュースを発信したり、独自の動画番組を配信したりするなど、新たな取り組みを盛んに進めています。
SNS全盛時代において、これは当然の流れだと感じます。

しかも私は、既存メディアがもっとSNSの中に入っていくべきだと考えています。
単に紙面やテレビで報じたものをSNSにも転載するということではありません。
SNSという情報空間そのものに深く入り込み、SNS上のニュースの主導権を握るくらいの覚悟が必要なのではないでしょうか。

その最大の武器は「取材力」です。
ニュースにとって最も大切なのは、誰かが発信した情報を拡散することではなく、現場に行き、人に会い、事実を確認し、新しい情報を掘り起こすことです。

例えば、記者が確認した事実をSNSで迅速に伝える。取材の過程や根拠となる資料を示す。複雑なニュースを短い動画や図解で解説する。さらに、SNS上で多くの人が疑問に感じていることを実際に取材し、その結果をSNSに戻す。そんな取り組みがもっとあってよいと思います。
大切なのは、SNSで話題になっている情報を追いかけるだけではなく、既存メディアの最大の強みである「取材力」によって、新しい事実をSNS空間に供給することです。

厳しい環境に置かれているとはいえ、今なお、その力を組織として備えているのが既存メディアです。
SNS時代だから既存メディアの役割が終わるのではありません。
むしろ、その取材力をSNSという新しい情報空間でどう生かすのか。
そこに既存メディアのこれからがかかっているように、私は感じています。

SNSの時代だからこそ、確かな取材に基づく情報の価値は、ますます高まっています。
既存メディアの皆さんには、その強みを生かし、新しい情報空間にも積極的に踏み込んで頂きたい。大いに期待しています。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年10月1日 その6975『逢坂誠二の徒然日記』8672回】

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