徒然日記

熊本地震、地域から考える日本の農業 【26年7月29日 『逢坂誠二の徒然日記』8608回】

1)令和8年熊本地震
昨日、熊本県を震源とする大きな地震が発生しました。被災された皆さまに心からお見舞いを申し上げます。お亡くなりになられた方々に深い哀悼の意を表するとともに、負傷された皆さまの一日も早いご回復をお祈りいたします。
現地では、消防、警察、自衛隊、自治体職員をはじめ、多くの皆さんが救命・救助活動に全力を尽くされています。過酷な環境の中で懸命に活動されているすべての関係者に、心から敬意と感謝を申し上げます。
今なお余震が続いており、被害の全容も明らかになっていません。何よりも人命救助を最優先に、一人でも多くの命が救われることを願っています。そして、被災された皆さまが一日も早く安心して日常を取り戻せるよう、政府をはじめ関係機関が総力を挙げて支援に当たることを強く願います。

2)地域から考える日本の農業
私は、日本の農業を維持・発展させるためには、「後継者対策及び確保」「経営の安定化」「生産性の向上」の三つが欠かせないと考えています。

後継者対策及び確保とは、若い世代が希望を持って就農し、安心して農業を引き継げる環境を整えることです。経営の安定化とは、資材価格の高騰や異常気象、価格変動などのリスクに対応し、農業で生活していける所得を確保することです。そして、生産性の向上とは、スマート農業や基盤整備、新たな技術の導入などによって、省力化と付加価値の向上を図り、持続可能な農業を実現することです。
この三つは、日本の農業を将来につないでいくための重要な柱です。

しかし、このところ各地で農業者の皆さんとお話をしていて、改めて強く感じることがあります。
それは、この三つの柱が重要であることは間違いないものの、それだけでは現場の厳しい現実に応えきれないということです。

例えば、経営者の年齢がすでに70歳を超え、後継者も決まっていない農家では、「後継者を育てましょう」と言われても、今さら何をすればよいのか分からないという切実な声があります。「スマート農業で生産性を上げましょう」と言われても、この年齢で新たな設備投資をすることには大きな不安があります。経営の安定化ももちろん重要ですが、自分の代で農業を終えざるを得ないかもしれないという思いを抱えながら営農を続けている方も少なくありません。

私は、こうした現場の声に耳を傾けるほど、全国一律の政策だけでは農業を守ることはできないと感じています。

農業の姿は地域によって大きく異なります。一般的に大規模集約型と受け止められている北海道であっても、大規模畑作地帯と中山間地域では課題が違いますし、酪農地帯と高収益野菜地帯でも必要な対策は異なります。
だからこそ、国の支援を充実させることはもちろんですが、それと同時に、それぞれの地域が10年後、20年後を見据え、「この地域の農業をどう残していくのか」という具体的な将来戦略を描くことが重要です。

そのためには、集落や地域ごとに、現在の農地利用や担い手の状況、高齢化の実態などを共有し、このまま推移すれば地域農業はどうなるのか、そして将来どのような姿を目指すのかを、行政、JA、農業者、関係団体が一体となって議論し、合意を形成することが不可欠です。
その上で、農地を誰が引き継ぐのか、地域としてどのような経営体を育てるのか、新たな担い手をどのように確保するのかなど、実現可能な道筋を具体的に描いていく必要があります。

日本の農業を守るためには、全国共通の政策と、地域ごとの具体的な将来戦略。その両輪がかみ合って初めて、持続可能な農業への道が開けると私は考えています。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年7月29日 その6911『逢坂誠二の徒然日記』8608回】

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