徒然日記

原子力規制委員会は誰のため【26年5月29日 『逢坂誠二の徒然日記』8547回】

昨日、函館市内の食料品用の包装資材屋さんを回りましたが、価格の上昇だけではなく、品薄状態が続き、先行きが見えないとのこと。総理の認識と現場の状況は大幅に乖離しています。

1)原子力規制委員会は誰のため
六ケ所再処理工場をめぐり、原子力規制委員会は20日、高レベル放射性廃液を処理する重要設備「ガラス溶融炉」の性能確認試験を、工場完成後に行うとした日本原燃の方針を妥当と判断しました。

六ケ所再処理工場は、使用済み核燃料を化学処理し、プルトニウムやウランを取り出す施設です。日本原燃は、2026年度中の完成、2027年度の操業開始を目指しています。

再処理の後には、極めて放射線量の高い液体状の廃液が残ります。この廃液は、そのままでは危険なため、ガラスと混ぜて固め、最終処分することになっています。その作業を行う設備が「ガラス溶融炉」です。
ところが、このガラス溶融炉は、過去の試験で廃液が詰まるなどのトラブルを起こしていました。そのため、「本当に安定して動くのか」を完成前に確認すべきだという意見が出ていました。

しかし日本原燃は、「現在の規定では、完成前に性能確認試験を行う必要はない」として、試験を完成後に実施する方針を規制委に説明しました。
これに対し規制委は、完成前には「放射性物質が漏れないこと」などの安全性を確認すればよいと判断しました。一方で、将来トラブルが起きた場合に備え、作業手順や対応策をきちんと定めるよう求めています。

私は、今回の原子力規制委員会の判断には、大きな疑問を感じています。

六ケ所再処理工場の中核設備である「ガラス溶融炉」は、高レベル放射性廃液をガラスで固める極めて重要な設備です。しかし、この設備は過去の試験で、実際に廃液の詰まりなどのトラブルを起こしています。
本来であれば、こうした重要設備については、「本当に安定して稼働するのか」を十分に確認した上で、「完成」「竣工」と判断するのが当然ではないでしょうか。

ところが今回、原子力規制委員会は、「放射性物質が漏れないこと」などの基本的な安全性確認を行えば、まず工場の完成を認め、その後に性能確認試験を行うという考え方を容認しました。
しかし、本当に安定稼働するかどうかが確認されていない段階で、「新規制基準への適合」や「竣工」を認めることには、大きな違和感があります。

六ケ所再処理工場は、30年以上にわたり完成延期を繰り返し、竣工延期は27回にも及んでいます。そうした中で、本来完成前に確認すべき事項を後ろへ回した今回の判断は、「ゴールポストを動かした」との印象を持たざるを得ません。

私は今回の判断について、原子力規制委員会が「厳格に規制を守らせる立場」よりも、「事業者側の事情に配慮した判断」をしたように見えます。
福島原発事故の反省を踏まえ、原子力規制委員会は、「推進から独立した厳格な規制機関」として設置されたはずです。

だからこそ今回の判断は、単なる技術論ではなく、「規制委員会は誰のために存在しているのか」「厳格な独立規制機関として機能しているのか」という、その存在意義そのものが問われる問題だと感じています。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年5月29日 その6850『逢坂誠二の徒然日記』8547回】

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