徒然日記
9月8日 その2208『逢坂誠二の徒然日記』
2020年のオリンピックの東京開催が決
まった。
1964年の東京大会以来、56年ぶりの開催となる。
今回の開催決定に向けたマスコミ報道の過熱など、
無理やり世論を煽る演出に辟易しているが、
開催決定そのものを、
冷静かつ素直に喜び、受け止めたいと思う。
====
経済効果を期待する声も多い。
7年後を日本の国づくりの大きな目標点することで、
色々なエネルギーを集中させる効果もあるだろう。
しかし7年後のオリンピックは、
昨今のオリンピックが抱える様々な課題が、
最大限増幅された大会となる可能性が高い。
それは新大会が開催されるたびに、
いくつもの大きな課題が惹起されているからだ。
====
2020年のオリンピック開催に向け、
これまでの価値観を鵜呑みにするのではなく、
最大限の冷静さで落ち着いて臨むべきだと思う。
気持ちが繋がるとか、絆とか、
一体感とか、チームニッポンとか、
世界はひとつとか、
こうした言葉によって、
空疎で安易な熱狂をするのではなく、
この日本の過去から今までのあり方を、
さらにこれまでの世界のあり方を俯瞰しつつ、
未来を落ち着いて展望する、
そんな東京オリンピックになればと願っている。
特に福島第一原発の問題については、
その事故の現実を正直に受け止めて、
嘘や偽りのない情報公開を厳格に徹底し、
生活や人生を破壊された皆さんの立場や
厳しい現実に思いを致しつつ、
国のあらゆる資源を投入して、
その対策に当たらねばならない。
よもや間違っても現実を覆い隠すような
美辞麗句を並べてはならない。
====
特に私が現時点で疑問を持っている言葉がある。
安倍総理のブエノスアイレスでの次の言葉だ。
・
水処理は完全に制御されている
・
汚染水は福島第一原発周辺の
0.3平方キロに封じ込められている
・
現在も全く問題ない
====
この言葉を聞いて、相当に強い違和感を覚える。
将来に向かって
完全に水をコントロールするため
最大限の努力をするというならまだ理解できる。
しかし、現在も全く問題ない
と言い切ったことは偽りだと強い憤りを覚える。
====
オリンピックという
世界的大イベントの開催は嬉しいことだが、
その開催によって、真実を見失い、
私たちが守るべき大切なものを失ってはならない。
1)福島第一原発視察 その3
10時22分:WBCセンター到着
====
ホール・ボディ・カウンター(whole body counter)とは、
体内に存在する放射性物質を体外から計測する装置だ。
WBCセンターは、
広野町サッカー場敷地に設置されている。
センターはサッカー場敷地の中、
人工芝が敷かれた一角にある。
大規模なD型ハウスのようなテントに覆われ、
博覧会のパビリオン的な雰囲気もある。
テントの中では、
数名の担当職員が受け付けや、
検査に来た方の誘導を行っている。
既に検査を受ける方が数名待っていた。
椅子に座って待つこと数分、
名前を呼び出され、
測定装置の前に進む。
集団での胸部レントゲン検査の雰囲気だ。
装置は、4人掛けの電車のボックス席の真中に
仕切りを置いた程度の大きさだ。
支持に従って椅子に腰かけ、
自分で緑のボタンを押すと、早速、検査の開始。
検査に要する時間は1分間。
検査が終了すると目の前のモニターには
「異常なし」と表示された。
検査はたったこれだけのことだが、
この装置は相当に高価なのだろうと勝手に推測をした。
====
センター内のテントには、
次と検査を受ける方がやってくる。
急ごしらえで設置したためだろうか、
駐車場の場所も、検査を受ける方の動線も、
決して良いものではないが、
被ばく線量を把握するためには、
極めて重要な装置だ。
ここがまず、福島第一原発視察の第一関門となる。
(以下、続く)
さあ今日も、しっかりと前進します。
=============
2013・9・8 Seiji Ohsaka
=============
マグマグの送信登録・解除はこちらです。
http://www.ohsaka.jp/magazin/