徒然日記

モンゴルの大規模火災と日本の責任 【26年10月23日 『逢坂誠二の徒然日記』8694回】

今日は、二十四節気の霜降です。
霜降は、秋の最後の節気で、朝晩の冷え込みが一段と強まり、霜が降り始める頃を意味します。

1)モンゴルの大規模火災と日本の責任
10月8日、モンゴル東部の自然保護区で大規模な草原火災が発生しました。

モンゴルの皆さんに、心からお見舞いを申し上げます。

火災の影響を受けた面積は約53万ヘクタール。これは渡島桧山管内の8割に相当する面積で、いかに広い範囲に被害が及んだかが分かります。しかも、その多くが貴重な動植物の生息する自然保護区です。失われた自然がどの程度回復できるのか、現段階では分かりません。

私は2023年8月にモンゴルを訪問しました。
その際、ザンダンシャタル国家大会議議長と約1時間にわたり懇談しました。また、ウランバートルの日本人慰霊碑で献花し、異国の地で亡くなられた日本人抑留者を偲び、平和への思いを新たにしました。
モンゴルでは、約1万2千人の日本人が抑留され、そのうち1,700人余りが亡くなっています。日本とモンゴルには、こうした歴史を乗り越え、長年にわたって築いてきた友好と信頼があります。
今回の火災は、私にとっても決して遠い国の出来事ではありません。

火災には、日本企業KDDIのグループ会社であるモビコムが関係しているとされています。KDDIも同社の活動に関連して火災が発生したことを認め、謝罪しています。
出火原因や自然保護区に立ち入った経緯など、明らかにすべきことは少なくありません。徹底した原因究明と、企業としての責任ある対応が不可欠です。

もう一つ気になっているのは、日本国内での報道の遅さです。
火災が発生したのは10月8日。モンゴルでは11日頃から報道され、12日にはモビコムの関与も伝えられていました。
ところが、日本の主要メディアで報道が確認できるのは20日になってからです。火災発生から12日後です。
KDDI本社は11日に現地から報告を受けていたとされています。それにもかかわらず、日本国内で確認できる対外説明は20日です。
なぜ、これほど時間がかかったのでしょうか。
企業からの情報提供が十分ではなかったのか。それとも、日本の報道機関が海外で起きた環境被害を十分に重視していなかったのでしょうか。現段階で理由は分かりませんが、検証が必要です。

そして、日本政府の対応です。
今回の火災について、日本政府がどのような対応を行っているのか、現時点では十分に見えてきません。
もちろん、民間企業の事故について、日本政府が直ちに法的責任を負うわけではありません。しかし、日本企業のグループ会社が関係した大規模な環境被害を、政府が傍観していてよいとは思いません。
外務省や在モンゴル日本国大使館を通じ、被害状況や原因を把握し、モンゴル政府と緊密に連携することが必要です。さらに、自然環境の回復に向けた技術的支援など、必要な協力を申し出るべきです。

日本とモンゴルは、長年にわたり友好と信頼を積み重ねてきました。
その信頼は、こうした困難な時にこそ試されます。
企業は企業として責任を果たす。日本政府も、相手国の立場に立ち、できる限りの協力を行う。そして報道機関も、海外で起きた重大な出来事を迅速かつ的確に伝える。
今回の火災を、遠い国の出来事として済ませてはなりません。
また中国の消防も消火活動に当たったと報道されております。この点についても十分な情報収集を行い、適切な対応をする必要があります。
日本に暮らす私たち自身の問題として受け止め、誠実に行動することが求められています。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年10月23日 その6997『逢坂誠二の徒然日記』8694回】

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