徒然日記

選挙結果は白紙委任ではない【26年7月19日 『逢坂誠二の徒然日記』8598回】

1)選挙結果は白紙委任ではない
昨日の徒然日記について、以下をはじめとする多くのご意見をいただきました。

「高市政権は選挙で大勝した。」
「自民党は養子案を公約に掲げていた。」
「だから国民は養子案を支持したということだ。」
「公約を実行するのは当然だ。」

皇室典範に限らず、このようなご意見は以前からたびたびいただきます。

私は、選挙で勝利したことは、政権や首長に白紙委任を与えたことにはならないと考えています。

32年前、私がニセコ町長に就任した頃のことです。
「町長に当選したのだから、町民の意見など聞かず、自分の思うようにどんどんやればいい。」
当時、このようなことを言われる方が少なくありませんでした。私の当選は多くの方にとって予想外だったこともあり、半ば皮肉を込めた言葉だったのでしょう。

私は選挙でいくつかの政策目標を掲げました。
しかし、当選後は、それをそのまま押し通すのではなく、住民の皆さんの声を聞き、議論を重ねながら進めることを大切にしました。
私に批判的な方から見れば、その姿勢は、まだるっこしく、リーダーシップに欠けるように映ったのかもしれません。
しかし、私は今でも、私の取り組みは間違っていなかったと思っています。

住民投票のように、一つの政策だけの賛否を問う制度もあります。
しかし、首長選挙や国政選挙は違います。
有権者は、一つの政策だけで投票しているわけではありません。
ある政策に賛成だから投票する人もいれば、その政策には反対でも、人物や他の政策、政党全体を評価して投票する人もいます。
つまり、一票に込められた理由は、人それぞれなのです。

さらに、政党や候補者が掲げる公約は一つではありません。
すべての公約に賛成だから投票した人もいるでしょう。しかし、多くの有権者は、一部の政策を評価したり、公約以外の要素も含めて総合的に判断したりして、一票を投じています。

当選した政治家は、有権者の投票行動がどのようなものであったとしても、掲げた公約を実現するために努力しなければなりません。しかし、公約とは、当選したからといって、何の議論もなく、そのまま実現してよいという性格のものではありません。

政策には、立案し、制度設計を行い、予算を確保し、実行するという過程があります。
その途中では、住民への説明があり、専門家の意見を聞き、議会で審議され、時には修正され、あるいは否決されることもあります。
それは、民主主義が本来備えている大切な仕組みです。

「選挙で勝ったのだから反対するのはおかしい。」
もしそう考えるのであれば、議会での審議や熟議の意味は薄れてしまいます。

選挙で得られるのは、政治を進めるための一定の信頼です。
しかし、それは決して白紙委任ではありません。
政治家に求められるのは、その信頼を土台に、説明を尽くし、多様な意見に耳を傾け、必要な修正を行いながら、納得感のある政策を実現していくことです。
私は、それこそが民主主義であり、政治家の責任だと考えています。
選挙に勝ったからといって、あらゆる政策について無条件のお墨付きを得たわけではありません。
選挙の結果を尊重すると同時に、説明責任を果たし、熟議を重ねながら政策を実現していくことこそが、民主主義のあるべき姿だと私は考えています。

さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年7月19日 その6901『逢坂誠二の徒然日記』8598回】

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