徒然日記
予算委員会と説明責任【26年6月24日 『逢坂誠二の徒然日記』8573回】
https://youtu.be/hyphmLShRNw?si=8q5l2l6u0eWnnQpE
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1)予算委員会と説明責任
一昨日の衆参両院の予算委員会では、高市総理大臣の公設秘書が関与したとされる中傷動画問題や、暗号資産「サナエトークン」をめぐる問題について質疑が行われました。
野党側は、公設秘書が中傷動画の作成に関わったとされる人物とのオンライン会議に出席していたことや、関係者とのLINEグループへの参加の有無などについて説明を求めました。また、事実関係を明らかにするため、公設秘書の参考人招致も求めました。
これに対し高市総理は、自らや事務所の関与を否定したうえで、「近日中に秘書の陳述書を提出するので、それをもって答弁に代えたい」と述べました。しかし、野党側が求めた具体的な質問には明確に答えませんでした。
さらに総理は、「金曜日の夜から今朝までの間、ほとんど睡眠も取っていません」「一生懸命仕事をしています」と述べ、秘書の陳述書による説明を受け入れてほしいと求めました。
私は、このやり取りを見ていて、一政治家の疑惑というだけでなく、国会のあり方、総理のあり方、そのものが問われていると感じました。危機的状況です。
第一の論点は、「国会答弁」と「陳述書」は同じではないということです。
国会答弁は、その場で議員から再質問を受け、疑問点を確認し、矛盾があればさらに追及されます。だからこそ重みがあります。
一方、陳述書は一方的な説明です。書かれた内容について直ちに確認することはできませんし、新たな疑問が生じてもその場で検証することはできません。
もし「陳述書を提出するので答弁はしない」という前例が認められるならば、国会による行政監視機能は意味のないものになってしまいます。
第二の論点は、事実関係の解明です。
今回問われているのは、総理本人の認識だけではありません。
秘書がオンライン会議に出席したのか。
LINEグループに参加していたのか。
どのような経緯で関係者と接触したのか。
こうした事実関係を確認することが国会審議の目的です。そのために参考人招致を求めることも、決して不自然なことではありません。
第三の論点は、総理の「寝ていない」「頑張っている」という発言です。
私は、総理大臣という仕事が極めて重いことは十分承知しています。外交、安全保障、経済対策など、多くの課題に対応しなければならず、実際に睡眠時間を削って仕事をしていることもあるでしょう。
しかし、国会で問われているのは、総理がどれほど努力しているかではありません。
問われているのは事実です。
例えば、「秘書はLINEグループに参加していたのか」という質問に対して、「私は寝ていない」「私は一生懸命働いている」という答弁は、質問への回答にはなっていません。
努力や苦労と、説明責任は別の問題です。
むしろ民主主義においては、権力が大きくなればなるほど、忙しさや苦労を理由に説明責任が軽くなることはありません。
国会は、政府の苦労を聞く場ではなく、政府に説明責任を果たさせる場です。
また、「これだけ頑張っているのだから理解してほしい」という訴えは、人間としては理解できるとしても、国会の議論においては情緒的な要素を持ち込みかねません。
しかし国会は、感情や同情で結論を出す場ではありません。
事実を確認し、
説明を求め、
国民の前で明らかにする。
それが国会の役割です。
近年、高市内閣になってから予算委員会での質疑時間は激減しました。そのうえでさらに答弁を避けたり、文書提出だけで済ませたりすることが常態化すれば、予算委員会は政府を監視する場としての機能を失いかねません。
国会は政府の説明を受けるだけの場ではありません。政府に説明責任を果たさせる場です。
もし「総理が忙しいから陳述書で代える」という理由が認められるなら、今後さまざまな問題についても同じことが行われる可能性があります。それは議会制民主主義の根幹に関わる問題です。
今回の疑惑の真偽については、今後さらに事実関係を確認する必要があります。しかし、それと同時に重要なのは、国会における説明責任の原則を守ることです。
民主主義は、権力を持つ者が説明し、その説明を国民の代表が検証することで成り立っています。
今回の予算委員会のやり取りは、私たちに改めてその原則の重みを考えさせるものだったと思います。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年6月24日 その6876『逢坂誠二の徒然日記』8573回】
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