徒然日記
レアアースの確保 【26年5月19日 『逢坂誠二の徒然日記』8537回】
1)レアアースの確保
最近、「レアアース」が話題になります。
レアアース(希土類元素)とは、化学的性質がよく似た17種類の元素の総称です。スマートフォン、電気自動車、風力発電、半導体、防衛装備など、現代の先端技術に欠かせない重要資源となっています。
名前に「レア」とありますが、地球上に極端に少ないわけではありません。ただ、鉱石としてまとまって存在しにくく、分離・精製が難しいことが特徴です。
希土類は、原子番号や化学的性質などによって、「軽希土類」「中希土類」「重希土類」に分類されます。
軽希土類は比較的産出量が多く、磁石や触媒などに利用されます。
中希土類は発光材料や特殊磁石などに使われます。
重希土類は希少性が高く、高耐熱磁石やレーザー、防衛技術など先端分野に不可欠です。特に重希土類は供給地域が偏在しているため、各国で資源確保が重要課題となっています。
日本では、レアアースの国内商業生産がほとんどなく、その多くを海外に依存しています。一方で、希土類は、自動車、半導体、電子機器、風力発電、防衛装備など、日本の基幹産業に不可欠な資源であり、調達が滞れば産業全体に大きな影響が及びます。
現在、日本は調達先の多角化を進めていますが、なお中国への依存度が高いことが大きな懸念です。そのため、希土類を安定的に確保することが、経済安全保障上の重要課題となっています。
南鳥島周辺では、深海底レアアース泥の開発に期待が寄せられていますが、現段階ではまだ試験段階であり、商業化までには相当な時間と技術開発が必要です。
このため当面、日本にとっては、資源供給国を含む海外諸国との良好で安定した関係を維持し、資源外交を着実に進めていくことが極めて重要となっています。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年5月19日 その6840『逢坂誠二の徒然日記』8537回】
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==参考==
希土類元素を「軽・中・重」の3分類は、一般には次のようになります。
ただし、国際的に完全統一された分類があるわけではなく、文献や業界によって若干の違いがあります。
【軽希土類(LREE)】
比較的産出量が多く、大規模鉱床に含まれやすい元素群です。
ランタン(La)
セリウム(Ce)
プラセオジム(Pr)
ネオジム(Nd)
主な用途
磁石
触媒
研磨材
EVモーター
【中希土類(MREE)】
軽希土類と重希土類の中間的性質を持つ元素群です。
プロメチウム(Pm)
サマリウム(Sm)
ユウロピウム(Eu)
ガドリニウム(Gd)
主な用途
発光材料
原子炉制御材
特殊磁石
※プロメチウムは天然存在量が極めて少なく、実用利用は限定的です。
【重希土類(HREE)】
希少性が高く、分離精製も難しい元素群です。
テルビウム(Tb)
ジスプロシウム(Dy)
ホルミウム(Ho)
エルビウム(Er)
ツリウム(Tm)
イッテルビウム(Yb)
ルテチウム(Lu)
イットリウム(Y)※しばしば重希土類に分類
主な用途
高耐熱磁石
レーザー
防衛技術
光通信