徒然日記
議員スタッフのこと【25年12月8日 『逢坂誠二の徒然日記』8377回】
午前5時の都内、雲が少なく西に月が浮かんでいます。気温は4度程度。日中も晴れ、19度程度になる見込みです。
1)議員スタッフのこと
先週、議員定数削減法案が、与党だけの議論を経て国会に提出されました。
議員定数や選挙制度は、民主主義の根幹を形づくる極めて重要なテーマであり、この問題について議論を行うこと自体に異論はありません。
しかし、今回の与党の進め方、さらには法案そのものについて、新聞などでも多くの問題点が指摘されており、それほど筋の悪いものなのです。
これまで議員定数削減が話題になると、
「議員を減らすのは当たり前だ」
「日本は議員が多すぎる」
といった声が数多く寄せられてきました。
ところが今回は状況が少し違うようです。
「日本の議員数はむしろ少ないのではないか」
「定数削減では人口の少ない地域の声が届かなくなる」
「少人数では多様な政策課題に対応しきれない」
こうした、以前とは異なる意見が寄せられています。
与党のあまりに強引な進め方が、逆に国民の皆さんを冷静な議論へと向かわせているのかもしれません。その点には、ある種の安堵を覚えています。
そして、定数の議論と並んで欠かすことのできない視点があります。
それは、議員スタッフの問題です。
日本の国会議員は、公費で雇えるスタッフ(公設秘書)が3人しかいません。
私が初めて国会に来た20年前、この体制の脆弱さに大いに戸惑いました。資金力のある議員事務所は15人、20人とスタッフを雇えますが、そうでない事務所は、町長時代には部下が担っていた資料収集のような仕事も、自ら行わざるを得ません。まさに、小さな船で大海に放り出されたような感覚でした。
国会議員になってからアメリカの国会議員の様子を勉強する機会がありました。アメリカの下院議員には20名ほどのスタップがいることを知りました。確かにアメリカの議員室を訪問すると、我々の体制がとても貧弱であることがよく分かります。帰国してから調べたところによれば、アメリカの上院議員には下院よりもさらに多く40人程度のスタッフがいるようです。
議員が十分な調査・政策立案を行うには、専門スタッフの存在が不可欠であることを痛感しました。(当然のことなのですが。)
議員定数の議論は重要です。しかし、議員の仕事の実態を考えれば、定数だけを減らす議論では十分ではありません。
むしろ、議員スタッフをどのように拡充し、政策形成能力をどう高めていくか――ここまで含めて議論すべきだと考えています。
議員数だけを削減するなら、国会運営は今以上に非効率になりかねません。
定数削減を論じるのであれば、同時に議員スタッフの体制強化を進めること。
これが、民主主義の質を下げず、むしろ高めるために不可欠だと私は思います。
【25年12月8日 その6680『逢坂誠二の徒然日記』8377回】
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