徒然日記
やり直し裁判(再審)を考える その1/逢坂誠二 7921回
1)やり直し裁判(再審)を考える その1
58年前、静岡県で一家4人が殺害された事件で死刑が確定した袴田巌さんのやり直し裁判(再審)の判決が今月26日に言い渡されます。
この判決にぜひ注目下さい。同時に、やり直しの裁判に、なぜこんなにも時間がかかるのかも、この機会に知って頂きたいと思います。
一度確定した裁判結果を頻繁に覆すことが起これば、法的安定性が失われるのは当然です。しかし犯してもいない罪に問われ、長期間こう留され、最終的に死刑で命を奪われるのは、国家による最大の人権侵害です。
法的安定性も大切なことですが、法的安定性を優先させて、人権が侵害されるなら本末転倒です。やはり優先されるべきは、正義、人が従うべき正しい道理の追求だと思います。
袴田事件の大まかな経過:
1966年6月:静岡県清水市(現静岡市清水区)で4人の殺人と放火事件発生
1980年11月:袴田氏の死刑確定
1981年4月:第1次再審請求
2008年3月:最高裁が特別抗告を棄却し終了
(つまり27年も時間がかかったが、再審は認められなかったのです)
2008年4月:第2次再審請求
2014年3月:再審開始決定(袴田さん出獄)
(しかし検察が再審開始はダメと主張(即時広告といいます))
2023年3月:検察の即時抗告を棄却(再審開始が確定)
(最初の再審請求から約43年かかって、再審が決定)
2023年10月:再審初公判
2024年5月:結審
2024年9月26日:判決予定
繰り返しますが、最初の再審請求から43年近くもかかってようやく再審が開始されることになったのです。
こんなに時間がかかることの異常さを皆さんにも受け止めて頂たいと思います。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【24年9月8日 その6224『逢坂誠二の徒然日記』7921回】
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こんにちは。
袴田事件再審に、これまでの経緯を良く知る人々が頷く判断が
示されることを期待しています。
話が飛躍し過ぎのようにも思いますが、しかし、下記の伊東先生の
論考に、この再審問題を見る、別の切り口が述べられています。
正に、教育の問題に密接に関わります。今のままでは日本社会の
将来に明るい日差しが差し込むまでには、相当の紆余曲折のある
時間が無益に浪費されてしまうような気がします。これまで言われ
てきた教育改革が些末な議論にすら感じられます。
――――(引用)―――――――――――――
「斎藤知事」を生み出した「東大合格型ガリ勉学習」の罪と罰
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/83065
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うらべ