徒然日記

22年11月25日 その5571『逢坂誠二の徒然日記』(7268)

日の出まで2時間半近くあります。都内は路面が薄っすらと濡れていますが、雨は降っていません。空全体に雲が広がっていますが、所々に雲の隙間があり黒い空が見えます。気温は10度程度、日中は18度で晴れの予報です。今日から予算委員会が始まります。補正予算や旧統一教会問題、そして大臣の資質など問うべき案件が山積しております。今日は新月から1日後、今夕、西の空に細い月が見えるでしょうか。
1)テレビの未来
ラテ欄に掲載のテレビ番組を、報道系を除いてあまり見なくなりました。もちろん時間があれば視聴するのでしょうが、最近は、YouTube、Amazon prime、Netflix、Abema、TVer などを利用する機会が格段に増えています。限られた時間の中で、自分の欲する番組だけをピックアップして見ています。関心のある分野ばかり視聴することによる弊害も多いと感じていますが、便利を優先する自分が少々怖くも思います。多分、私以下の世代では、この傾向はもっと顕著なのだと思います。ラテ欄掲載のテレビや私たちの感性が今後、どのように変化するのか、先が見通せいない感じです。私ぐらいの世代の変化が社会全体に与える影響は少ないと思いますが、若年世代の思考の変化が社会に与える影響は大きいものと思います。
2)食料の確保
ウクライナ戦争が始まって世界の食料流通に大きな変化が生まれています。防衛面での安全保障と同時に日本人の食料を確保するための安全保障戦略を早急に再構築しなければなりません。
近年、人口の多い中国の食料確保の動きが活発です。中国では1997年度からの25年間に大豆消費量が約6.6倍、トウモロコシ消費量が約2.5倍になっています。また現在の中国の大豆輸入量 9,800万トンは世界全体の貿易量1億6,600万トンの約59%に相当しています。2020年度から中国は世界最大のトウモロコシ輸入国です。世界最大の穀物消費国である中国の需要量・輸入量の増加は、世界の穀物価格を上昇させる要因の一つになっているとの指摘もあります。中国など強い購買力や取引交渉力を持つ他国との輸入競争に日本が敗れ、穀物、畜産物、水産物等の必要な食料を輸入によって確保できない、いわゆる「買い負け」の発生を指摘する専門家もおります。
日本の食料調達上の最大のリスクは、世界の各地で紛争などが起こることです。特に日本の近隣、あるいは日本で紛争などが発生すれば、日本の食料調達に大きな影響を及ぼすのは自明のことです。日本の最大の食料安全保障は、世界及び日本で武力衝突を起こさず平和を維持することです。ここに全力を注がなければなりません。
また37%と先進国中で最も低い食料自給率を向上させなければなりません。ところがこの日本の食料自給 37%を支えている化学肥料のほぼ全てが輸入なのです。肥料の3要素である窒素、リン酸、カリの輸入割合と主な輸入国は次の通りです。窒素の96%が輸入(その8割以上がマレーシア、中国から)、リン酸はほぼ100%輸入(ほぼ 9割が中国から)、塩化カリウムもほぼ100%が輸入(6割がカナダから、3割弱がロシアとベラルーシから)
日本では、このように化学肥料の大部分が輸入で、輸入国が偏っているのが現実です。化学肥料の輸入が滞れば、今の自給率の確保すら難しくなります。食料の国内生産を増やすために、輸入肥料を確保するというパラドックス的な状態になりますが、当面は輸入化学肥料の安定的確保が大変重要になります。(今回は論じませんが、輸入飼料の確保も重要です。)一方で、少しでも化学肥料を減らす取り組みを促進させなければなりません。同時に今後は、国内資源を用いて食料を確保する有機農業への取り組みを加速させなければなりません。
昨年5月、農水省の「みどりの食料システム戦略」には、2050年までに、有機農業の面積を全農地面積の25%にすることが盛り込まれました。令和2年の有機面積はたったの0.6%ですから、25%目標を掲げたことは大きな前進に見えます。しかし EUの目標は2030年で25%、ドイツは2030年に30%です。このように他の国々は、有機農業を重要なものと位置付けています。日本の2050年25%の目標は周回遅れ、見劣りのする目標です。
30年ほど前、有機農業の話をすると、何か特異な取り組みのように受け止められ怪訝な顔をされる場面がありました。しかし今、有機農業は食料安全保障を考える上で、とても大切な取り組みなのです。
食料確保の点で、北海道こそが有機農業も含め日本の先頭に立つべきだと考えています。

さあ今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2022.11.25===
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