徒然日記

21年9月19日 その5140『逢坂誠二の徒然日記』(6837)

東の地平線が赤く染まるのを眺めながら布団を出ました。

函館は雲の少ない秋らしい朝を迎えました。

夜明け前の気温は16度です。

徐々に気温が下がります。

1)事務所開き

昨日、選挙に向けた事務所開きを行いました。

感染に配慮し、屋外での実施です。

直前まで雨が降り、開催が危ぶまれたのですが、
10時には雨も上がり予定通り実施できました。

コロナ感染のため規模を縮小しての実施でしたが、
予想をこえる150名もの皆さんに出席頂き、心から感謝しております。

選挙日程は決まりませんが、臨戦体制です。

2)大間原発を稼働させない

大間原発の問題点は次の通りです。


毒性が強く危険性が指摘されている
プルトニウムとウランの混合燃料(MOX燃料)だけを使用する世界初の原子炉


大間原発の北方海域や西側海域に巨大な活断層がある可能性が高い


津軽海峡は国際海峡であり、領海が通常の12海里(22km)ではなく、
3海里(5.5 km)しかないことからテロ対策をはじめ安全保障上の大きな問題がある


大間原発の使用済MOX燃料の処理方法が決まっていないこと

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大間原発で事故が発生したら次の問題が生じます。


大間原発は、函館をはじめとする道南地域とは、
津軽海峡を挟んで最短23kmに位置します。
両地域間には、山脈など遮るものが何一つなく、
道南地域が直接危険にさらされることになります


観光産業をはじめ、漁業や農業を基幹産業としている道南地域にとっては、
地域経済にも住民生活にも壊滅的な打撃を与えます


主な避難経路が国道5号を利用して北に向かう道路と、
国道227号を利用して厚沢部方面に向かう道路しかなく、
北斗市、七飯町を合わせた函館圏30万人余の皆さんが、
安全かつ迅速に非難するのは不可能です

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東日本大震災を経て、函館市にも新たに避難計画の作成が
義務付けらることになりました。

大間原発については道南自治体の意見を聞いた上で、
2008 年に立地が許可されたものではありません。

万が一の事故の際に道南地域で、
十分に機能する避難計画が作成できるかどうか、
そんな重要なことも一切検証されず大間への立地が決められています。

私は、これも大間原発の大きな問題だと考えています。

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大間原発は、核燃料サイクルの一環として
プルトニウムを使うために建設するのです。

一般の原子力発電所で使い終わった使用済み核燃料が、
現在、日本には19000トンほどあります。

この使用済み核燃料は高い放射線を発する上、
使用済みとはいえ冷却をしなければ核分裂を繰り返します。

原発を使用開始した1966年当時から、この使用済み核燃料の
処理処分の方法が決められずにおりました。
(原発がトイレのないマンションと言われるのはこの点なのです。)

そこで国は、この使用済み核燃料を原料として再処理を行い、
新たなプルトニウムを含むMOX燃料を製造し、
これで原発を動かすことにしたのです。

そうすれば使用済み核燃料は処分不能なゴミではなく資源になると考えたのです。

しかしこれは問題解決には全くなりません。

今度は、使用済みMOX燃料が発生し、これは一般の使用済み燃料よりも、
その処分が難しいと言われるものだからです。
(トイレのないマンション状態は何も変わらないということです。)

結局は、核燃料サイクルは、環境に負荷を与え、
問題の先送り以上に問題を大きく複雑にしてしまうのです。

核燃料サイクルは、全く意味のないものなのです。

大間原発は、電気が不足するから建設を決めたものではありません。

このMOX燃料を使うこと、
つまりプルトニウムを消費することを目的とするのが大間原発です。

したがって大間原発の建設を止めても電力需給に影響を与えるものではありません。

このような原発を建設するよりも、使用済み核燃料は再処理せず、
アメリカなどのようにそのまま冷却保管し、
コンクリート構造物で保管するというワンススルー方式を採用すべきです。

この方がコストが安いのです。

日本学術会議もこの方式を提唱しています。
(政府の方針と違うことを科学的根拠をもとに提唱するため、
政府にとって日本学術会議が目の上のタンコブなのかもしれません。)

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私は、道南の経済と皆さんの生活を破壊しかねない大間原発の建設を止めるため、
これまでも様々な活動を行ってきました。

それら取り組みの中、2018年1月29日の衆議院予算委員会で、
私の質問に対し、当時の世耕経済産業大臣から
「しっかりとした避難計画がなければ再稼働はしない」
という旨の答弁を引き出すことができました。

この内容の答弁は大臣として国会で初のものです。

その後も安倍前総理、菅総理、経産大臣、原子力防災担当大臣から
繰り返しこれらの答弁を得ています。

その結果、次のことが明らかになっています。

「確実に機能する避難計画が策定できなければ、
 実態として原発は稼働できないこと。
 新設原発には核燃料を入れないこと」

これは今年1月20日の衆院本会議で菅総理も明言しました。

避難計画を作成する主体は、函館市などの自治体です。

避難計画が確実に機能するかどうかを判断するのは国ではありません。

まずは避難計画の作成主体である自治体が判断することになります。
(このことも昨年12月3日の委員会で確認しています。)

地域の実情に最も精通した自治体が、
十分に機能する計画の策定が難しいと判断すれば、
原発は稼働できない可能性が大きくなったのです。

これらの答弁は、一回の委員会や本会議で得られたものではありません。

1984年に、アメリカのニューヨーク州でショアハム原発が完成しました。

しかし住民の中から避難計画のことなどが問題視され、
この原発はただの一度も使うことなく1989年に廃炉となりました。

こうした事例なども念頭におきながら規制庁、経済産業省、内閣府などと、
私が何度もやり取りを行い、論理的に詰めた結果、
政府もそう言わざるを得ない状況となったのです。

大間原発のコストや廃棄物などの観点からも
大間原発を稼働させる意味はありません。

今後とも私は、避難計画をはじめ様々な観点から、
大間原発の廃炉に向けて全力を尽くして参ります。

今日もブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2021.9.19===

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