徒然日記
5月8日 その1746『逢坂誠二の徒然日記』
夜明け前の都内、
薄雲の広がる朝を迎えた。
西の空には、
月齢16日をこえた月が浮かんでいる。
月は日の出後の
午前6時過ぎに地平線に沈む。
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今日はカラリ、
スッキリと晴れるわけではないが、
日差しが届くとの予報だ。
予想最高気温は25度、
夏日となる見込みだ。
1)優先度合い
社会保障と税の一体改革に関連する法案が、
今日8日から衆院で審議に入りとなる見込みだ。
年金、子育て、消費税に関する
それぞれの法案ごとに、
今日から3日に分けて、
衆院本会議で趣旨説明と質疑が行われる。
私は、この法案は今の日本にとって
極めて大事な法案であり、
色々と異論のある野党の皆さんとも
十分に議論すべきだと思っている。
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しかし今の日本において、
人の命、国家の安定、安全を考えると
この法案と同等、いやそれ以上に重要なのは、
今後の原子力政策を
どうすべきかを議論することだと思う。
・
これまでの原子力政策の検証
・
福島原発事故の原因究明と今後の対応
・
今後のエネルギー政策の再構築
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特に脱原発依存の具体が固まらないうちに、
なし崩し的に、電力が足りないからとの理由で、
原発の再稼働は慎むべきだ。
再稼働を強く望む方々にとっても、
各課題に蓋をしたまま次のステップに進むのではなく、
上記の諸点を十分に議論することが必須なのだ。
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野田総理の消費税にかける意気込みは理解できなくもないが、
それ以上に、原子力政策の今後を議論しなければならない。
なぜなら、これを議論することは、
易きに流れがちな
日本の社会システム全般に関わる問題であり、
戦後(いや場合によっては戦前をも含む)
日本の総決算になるからだ。
原子力の議論を通して、
日本のこしかたを再点検し、
新たな日本の行く末を構想しなければならない。
これは消費税以上に、
平時をこえた、
喫緊の課題なのだ。
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私には、日本の原子力発電が
42年ぶりにストップした5月5日を
ことさらに騒ぎ立てる感覚はなかった。
あの日は、確かに象徴的な日ではあるが、
何かを成し得た日ではない。
単に定期検査という日常の中で
原子炉が止まっただけのことだ。
しかし、あの日の意味があるとするならば、
5月5日がスタートの日だということだ。
これから全てが始まるのだ。
もし5日以降、6日、7日と
何もスタートしていないとするならば、
一刻も早く、国の総力を上げて
原子力に対する議論を始めねばならない。
消費税議論は大事な議論であるが、
それを原子力議論の隠れ蓑にしてはいけないし、
よもや原子力問題を風化させ
忘却させるようなことがあってはならないのだ。
2)覚悟
昨日、東海村の村上達也村長の話を、
少人数で伺った。
極めてインパクトのある正論だった。
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村上村長は、
ご自身の著文の中で、
自分のことを次のように述べている。
「原発マネーに依存しているとみられている原発立地市町村の、
その首長の中で唯一人の脱原発提唱者として、
私は珍しがられている」とし、
「そうか、日本人は
マネーを基準に価値判断をする種族なのか」
と悲しくなる。」
とも述べている。
「東海村には原子力関連施設が集中立地しており、
それとの関係をネグレクトするのは難しい
「他の立地自治体の首長さん同様」悩ましい話だ。」
と述べている。
「しかし、私は他の首長さんと違い、
JCO臨界事故を経験し、
その後の国や「原子力ムラ」の只中に
どっぷり浸かっていた。」
こう記した上で、次のように結論付けている。
「「この国は原発を保有する資格なし。能力もなし」であった。」
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昨日の話は、
どれもこれも極めて重要な指摘だった。
要点を列記する。
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・
3.11時、実は東海第二原発も大事故寸前だった
・
東海第二原発には5.4メートルの津波が来た
・
防潮堤の高さは6.1メートル
(これは1年半前にかさ上げされたもの)
・
しかもかさ上げ工事が終わっておらず、
防潮堤の隙間を閉鎖したのは、
たった2日前の3月9日だった
・
もしこの隙間閉鎖がなければ、
東海第二原発は福島と同様になっていたかもしれない
(偶然対策が講じられたが、その差はたった70センチ)
・
東海第二原発の50キロ圏には約150万人が暮らしており、
それを考えるとゾッとする
・
150万人の即時の避難計画が立てらないなら
原発を作るべきではない
・
アメリカのショーラム原発は完成したが、
住民の避難計画が立てられないため、
一度も稼働することなく廃炉になった
・
こうした決断のできない日本は、
原発を持つ資格がない
・
JCO事故の際にも、今回と同様に
「国策」「安全神話」「想定外」が議論になったが、
未だに何も解決されていないことが明確になった
・
特に「仮想事故」は酷い
・
原子力防災協定の中で、
過酷事故は「仮想事故」であり発生しないため
具体的な対応を必要としないとされているが、
現に発生している
・
原子力は時代遅れ、中央集権、高度成長期の遺物
・
経産省、原子力ムラ主導の集権的システム
・
政官業は、脱原発の世論と運動を読み違えている
・
日立製作所のある保守王国茨城でも
再稼働NOの意見を採択が議会がある
・
経済成長よりも、
ふるさと、子どもの将来、当たり前の生活など、
もっと大事なものがある
・
今後は、
福島事故に鑑みて、原理原則に基づいた
「原子力立地指針」の改定が必要
(改定したら原発が立地できなくなるからやらないのかも)
・
脱原発依存政策確立前の個別原発の再稼働は不可
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以上をはじめ多くの話を頂いた。
特に次の言葉が印象に残っている。
「カネは安全対策ではなく、住民対策だった」
ここに日本の原子力政策の大きな欺瞞が潜んでいると思う。
本来行うべきことせずに、
とにかく住民を説得しさえすれば、
何とかなるという驕りがあるのだと思う。
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原発を受け入れ、
JCO事故を経験し、
さらに福島事故を経た、
現場の首長さんの覚悟を持った発言は、
実に説得力がある。
いわゆる専門家の話を百篇聞くよりも、
村上村長さんの話を多くの方に
聞いてもらいたいと思う。
さあ今日もしっかりと前進します。
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2012・5・8 Seiji Ohsaka
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コメントさせていただきます。
政治家の主張や意見はもうたくさんです。
民主党に投票し続けた私は、自民党からの糞政治脱却でした
しかし 今の民主党は自民党と何も変わらない。
メディアをコントロールして専横したい気持ちは解りますが、
(特に節電、値上げ、電力不足)大体震災後誰も原発事故の責任を取らない、誰一人として厳罰に処されない?こんな国どこ探しても無い!
と言う事で、政府や東電関電のデーター数字は国民は誰も信用してません
ツィッターで検索してみなさい!
我我日本人の特徴は言霊信仰、怨念、揃い、信仰心、忠義、和
の考え方で形成されている・
これにつきます
日本人は戦後アメリカの呪縛から解放されていません。
まして現在の憲法もアメリカ草案です。
早く変えましょうよ! 行動でではなく 結果をください!
次の選挙は本当に結果を残せる人に投票します
もう 嘘つく政党や選挙公約を堂々と破る政党は
もう懲り懲り
今までの時間返してくださいね。
新憲法には議員法(衆参都道府県知事議員)
に 立候補資格を設定して 超難関な試験に
合格した人だけ立候補出来る決り、
責任法を設立、国民を恐怖や困難にした議員、公務委員を
処罰する法律、実刑のみ、
このような 厳格な法を設定する気構え、が 身を削ると 言うのです。
東電も早く解散させて操作の手を入れるべき!
ユッケ、深夜バス、AIJなどは即 東京地検の強制捜査でしたが。