徒然日記
2月13日 その2781 『逢坂誠二の徒然日記』(4425)
都内の朝、雲の少ない空が広がっている。
朝の気温は2度。
晴時々曇の予報だ。
日中は9度にまで気温が上がる。
1)政府4演説
昨日の衆院本会議で、政府4演説が行われた。
十分な議論もないままに、
安倍晋三という方の一方的な思い込みだけで、
日本の国柄が大きく変化することを予感させる内容だ。
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・
戦後七十年に関し
「本年こそ、『積極的平和主義』の旗を一層高く掲げ、
戦後七十年にふさわしい一年としたい
・
自衛隊の海外派遣を柱とする積極的平和主義をさらに推進
・
原子力規制委員会の新規制基準を通れば、再稼働を進める
・
法人実効税率を引き下げ、
国際的に遜色のない水準へと法人税改革を進める
・
患者の皆さんの、その申出に基づいて、
最先端医療と保険診療との併用を可能とする
・
増え続ける介護費用全体を抑制
・
義務教育における「六・三」の画一的な学制を改革
・
日本がテロに屈することは決してない。
食糧や医療などの人道支援を拡大する
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アベノミクスに関し、規制緩和など成長戦略を推進
・
JA全中の地域農協に対する監査権限廃止など、
農協改革を断行
・
TPPは出口が見え、早期の交渉妥結を掲げる
・
米軍普天間飛行場の辺野古移設は、
日米合意に従って進める
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集団的自衛権行使容認への言及はないが、
真にやりたいことは直接言わず、
陰でヒタヒタと進めるといういつものやり口なんだろう。
(事実、自公間で、協議が開始されているのだから。)
危うさは内容だけではない。
昨日の安倍総理は完全に高揚していた。
一国のリーダーが、あんなに高揚しては駄目だ。
どんなに熱狂しても、
心の奥底に冷静な部分がなければならない。
そうしなければ冷静な判断ができなくなる。
トップが声を荒げて扇動する。
それに多くの与党議員が大喝采を送る。
これも相当に嫌なことを予感させる場面だ。
2)グレゴリー・ヤツコさん
昨日、アメリカ原子力規制員会の
グレゴリー・ヤツコ前委員長の話を伺い、
核燃料サイクルなどについて質問をさせて頂いた。
その主な話の内容は以下。
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・
東電に原発再稼働の可能性があるのはショック
・
それは事故が問題なのではなく、
その後の振る舞いが問題
・
彼らには原発再稼働はできない
・
原発無しに気候変動に対応できないと
多くの国が考えているが、
別の方法があるし、
原発で対応するのも難しい
・
逆に原発は気候変動の阻害要因
・
日本はフクシマの事故が起きたので、
現在、多くの二酸化炭素を発生させている
・
万が一、また事故が起これば、
さらに二酸化炭素をより多く発生させることになる
・
原発の設計から稼働まで長い時間がかかり
資金的にも不利
・
その資金を、もっと早く、簡便に、
しかも安く実現できるものに振り向けたほうが有利
・
原子力は、1940年代、50年代の技術
・
今後はより分散化した電力システムが重要。
そうすればソーラーや地熱などが普及できる
・
原子力には多額の利害がある。
東電、東芝、三菱も
別のビジネスチャンスがあると認識する必要がある
==以上、話の内容終了。==
原子力発電について、
古い技術と言い、費用と時間がかかると言い切った。
アメリカの原子力業界の悩みは、原子力のコスト高とも言った。
日本で喧伝されることと180度真逆の内容だ。
核燃料の再処理、MOX燃料などに関しては、
次のようなやり取りとなった。
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使用済み核燃料の処理は理に叶わない。
膨大な金がかかる。
環境に危険。
原発を何年も使い続けることが前提のもの。
100年後も原子力を使っているはずがない。
再処理は、時間もお金も能力も無駄。
==以上、やり取り終了。==
終了後に名刺交換、そして握手をしたが、
日本が使用済み核燃料の再処理に拘っていることに、
なんとなく呆れている、
そんな雰囲気を感じのは私だけだろうか。
いずれにしても有意義で貴重な出会いとなった。
今日は、国会で仕事をした後、
夕方には札幌に移動だ。
今日も、しっかりと前進します。
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2015・2・13
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