徒然日記
『逢坂誠二の徒然日記』 その1060
都内は、雲の少ない明るい朝を迎えています。
国会が12月4日まで延長になりました。
1)何かおかしくはないか?
昨年の今頃、我々はリーマンショックの中で、
日本経済は全治3年などと言っていたはずです。
そして前政権のもとで、
とにかく緊急避難的な経済対策を講じていました。
その内容は、
定額給付金やアニメの殿堂、
あるいは各種の天下り関連団体を経由して
お金を非効率に支出するものなど、
効果や緊急性、必要性に
疑問の多いものがあったのも事実です。
しかし、とにかく経済対策を
講じなければならないという点では
一致していたはずです。
ところが政権交代後、
その雰囲気が一気に薄れた感じがします。
もちろん、予算の無駄を排することや、
財政規律に配慮することは大変重要なことです。
しかしながら、
緊急避難的に行うべきことや、
放置しておけば日本の将来が危うくなる分野まで、
財政規律を理由として、
予算削減の方向に進む雰囲気があることは腑に落ちません。
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交通事故で怪我をした場合、
あるいはどうにもならない慢性疾患が
劇的に急性期に入り生命の危機に陥った場合など
お金が用意できないからといって
治療を受けないということは、
普通はありえません。
お金のありなしよりも、
命を守るための優先順位を考えて、
即、治療に乗り出すのが普通です。
もちろん私は、
財政規律を無視しろと言っているわけでも、
無駄遣いをしろと言っているわけでもありません。
今の日本の財政の状態で、
昨今議論されているような、
財源の捻出しかできないのかを
もっと深く掘り下げて検討すべきだと思うのです。
そして全治3年といわれた経済の状況を、
国民生活の実態を踏まえてもっと仔細に吟味し、
引き続き経済対策を講ずるべきだと思うのです。
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ここ2カ月あまりの財政と経済対策議論は、
一気に緊縮型の内容に陥ってしまい、
昨年の今頃の状態が、
遥か昔のことのような雰囲気です。
何かおかしくはないか?
今一度、考える必要があります。
2)開業医と勤務医
今年の診療報酬改定の焦点のひとつに
勤務医と開業医の待遇是正があると言われています。
病院勤務医が
過酷な労働と勤務条件の中で退職が進み、
病院が成り立たないのです。
だから勤務医の待遇を
改善すべきとの意見が多くあります。
それは、その通りなのだと思います。
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その議論の際に、
こんなデータが持ち出されることがあります。
開業医の平均年収は約2,500万円で、
勤務医の約1.7倍も多い。
だから、開業医の診療報酬を減らし、
病院に手厚くすべきだとの方向感が見えるのです。
でもこれは本当に正しいのでしょうか?
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勤務医と開業医の年齢比較はしているでしょうか。
開業医の担うべき役割
(医療行為に加えて、経営全般、つまり資産管理から医療機器、従業員管理など広い範囲を担うこ
と)
と勤務医の責任の範囲、
その違いを適切に評価しているでしょうか。
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こんなことを考えてみると、
単純に、病院の診療報酬を引き上げて、
開業医のそれを引き下げれば良い
というものではないような気がします。
たぶん小泉改革以降、
開業医の先生も相当に苦労されていると思われます。
だから、どちらかが高い安いの判断ではなく、
その責務、仕事の内容に応じて、
いずれもが適切に評価され、
その上で報酬が決まるべきなのです。
予め全体の配分すべきパイを決めて、
その分配比率の議論だけをしている限り、
今の日本の医療の現状打破はできないと思います。
とにかく医療福祉の予算を増やすこと、
そして医師の増員を図る政策を展開すること、
これが必須だと思います。
3)土壌汚染
土壌汚染が各地で深刻化しており、
来年4月から改正土壌汚染対策法が施行されます。
こんな動きの中で清水建設が、
土壌をその場で洗浄する方式を開発したようです。
これまで土壌を洗浄するためには、
プラントまで土を運搬しなければなりませんでしたが、
現場でそのまま洗浄できるなら、
処理コストも下がるものと思います。
今後、汚染土壌の洗浄業務が増加するかもしれません。
4)スマートグリッド
東電と関電が共同で、
次世代電力計「スマートメーター」の
実証実験に乗り出すようです。
スマートメーターは、
時間別の電気料金を設定して
電気消費量を平準化したり、
ピーク時にエアコンを制御して電力消費を抑制したり、
電力の消費量の見える化などの機能によって
電力利用者に電力消費削減の誘導をするなどの
機能を備えた言葉通りの「賢い電力計」です。
この実証実験の開始は、
次世代の送電網「スマートグリッド」の本格導入に備える、
意味合いがあるとのことです。
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この一方で、
日本の送電網は、十分に質が高いため、
スマートグリッドの導入は不要だとの声もあるようです。
しかし、スマートグリッドは、電送路の質を向上させ
単に停電を防止するなどの
旧来型の機能だけを備えているわけではありません。
エネルギーの適切な利用や、
再生可能エネルギーの活用にも役立つはずです。
従ってスマートグリッドを適切に導入すれば、
二酸化炭素の削減にも大きく貢献することが期待されます。
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北海道でも、こうした分野について、
積極的な取り組みを推進したいと思います。
さあ、今日もしっかりと前進します。
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2009・12・1 Seiji Ohsaka
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