徒然日記
「堅持する」と言えなかった重み 【26年8月7日 『逢坂誠二の徒然日記』8617回】
1)「堅持する」と言えなかった重み
広島に原爆が投下されてから81年となる8月6日、高市総理は平和記念式典に出席しました。
式典で総理は、「我が国は非核三原則を堅持しており」と述べました。しかし、「今後も堅持する」とは明言しませんでした。
一見すると、些細な言葉の違いのように思えるかもしれません。しかし、私は決してそうは考えません。
歴代総理は、表現に多少の違いはあっても、非核三原則を堅持することを前提として、核兵器のない世界の実現に向けた決意を語ってきました。ところが今回の発言は、あくまで「現在」の状態を説明しただけであり、将来にわたって守り続ける意思は示されませんでした。
さらに、その後の記者会見でも、高市総理は「政策上の方針として堅持している」と繰り返す一方で、年末に予定される国家安全保障戦略など安保関連3文書の改定については、「検討を進めている」と述べるにとどめました。
これは決して偶然の言い回しではないでしょう。
高市総理は以前から、非核三原則のうち「持ち込ませず」の見直しを議論すべきだとの考えを示してきました。また、政府内でも安全保障政策の見直しが進められています。こうした状況を考えれば、「今後も堅持する」と言わなかったことは、将来の見直しに含みを持たせた発言と受け止めざるを得ません。
非核三原則は、「核兵器を持たず、つくらず、持ち込ませず」という、被爆国日本の基本理念です。1971年には国会で順守が決議され、その後も国是として位置づけられてきました。
もちろん、安全保障環境が変化していることは事実です。しかし、そのことを理由に、核兵器への依存を強める方向へ進むことが、本当に日本の安全につながるのでしょうか。
核抑止への依存を強めれば、日本は核戦略の一部として位置づけられ、かえって危険を高める可能性もあります。だからこそ、被爆国である日本は、核兵器の役割を縮小し、核軍縮と核廃絶を粘り強く訴え続ける外交を進めるべきです。
広島は、世界に向けて平和を誓う場所です。その場で、日本の総理が「今後も非核三原則を堅持する」と明確に語らなかったことを、私は極めて重く受け止めています。
非核三原則は、時の政権の判断で容易に揺らぐような政策ではありません。被爆国日本が世界に示してきた約束であり、未来の世代へ引き継ぐべき大切な原則です。
今こそ政府には、「現在も堅持している」という説明ではなく、「これからも堅持する」という明確な意思を、国民と世界に向けて示すべきです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
【26年8月7日 その6920『逢坂誠二の徒然日記』8617回】
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