徒然日記

日銀が心配/逢坂誠二 #7636

【23年11月28日 その5939『逢坂誠二の徒然日記』#7636】 昨日、昼の便で上京し、国会での仕事に当たりました。国会を出る時は、正門の向こうに明るく大きな満月を見ることができました。夜明け前の都内、雲に空は少なく東に金星、西には満月が浮いています。朝の気温は8度程度、日中は22度で晴れの見込みです。
1)日銀が心配 何度も書くのですが、私はいたずらに危機を煽りたいわけではありません。しかし過去の経験に照らすと、迫り来る可能性のある危機に対する認識が不十分で、結局その危機が現実のものとなってから、あたふたするケースが多々あります。
その代表例が少子化です。随分以前から、少子化への警鐘が鳴らされていましたが、十分な対応もできずに今を迎えています。今後もこのようなことが起きないよう、十分な気配りをしなければなりません。
今の私の危機の一つは、日銀です。
アベノミクスと称する異次元の政策を行いましたが、結局、日本の個人消費は伸びませんでした。一方、アベノミクスの結果、日銀の財務状況は世界の先進国の中央銀行の中で最悪のものとなってしまいました。
今年6月末の日銀の保有国債は580兆円です。これは国債発行残高1090兆円の53.2%にものぼります。
3月の日銀の株(ETF)保有額は、53.1兆円です。これも異常な有り様です。
直接日銀のことではありませんが、国と地方の長期債務残高は、昨年1257兆円となり、これはGDPの224%に相当し、これも危機要因の一つです。
これが今後の日本にどのような危機をもたらすのかを考えると、不安と恐ろしさを押し殺すことができません。
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日銀は、いずれかの時期に今進めている異次元の金融緩和を止めることになります。いわゆる出口となります。しかしこの時点以降、日銀に多額の赤字が発生する懸念があると、専門家が指摘しています。
日銀が赤字になっても民間銀行ではないから問題がないと指摘する専門家もおりますが、相当に異常な状態であることは確かであり、円の信用低下になる可能性もあります。
日銀が想定する2%の物価目標を達成した後の出口戦略では、物価上昇に合わせて、金融機関が日銀に預けている当座預金のうち金利をつける約束をしているものに対する金利を引き上げると想定されます。
長期間の超低金利政策により、日銀が保有する国債の利回りは低い状態であり、金融機関への支払い金利が国債の利回り収入を上回る「逆ざや」が生まれるというのです。
この逆ざやによる赤字は、年間数兆円から10兆円程度で10年以上続くと指摘する専門家もおります。この局面では、国債に対する政府の利払いも増加することになります。
この局面で、何が起こるのかを慎重に想定し、備えが必要だと私は考えています。
政府と日銀がどのような事態が起こるのかをしっかり想定する (1については、おかしな事態が発生しない想定もあるだろうが、そちらも十分に検討すること) その想定のもとで、もしおかしな事態が発生したらどのようなことをすべきかを検討すること 特に日銀が赤字に陥った際の対応とそれを実施するための法的措置
いずれにしてもアベノミクスは、日本の将来に取り返しのつかない大きな負の遺産を残したのです。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。 ===2023.11.28===
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