徒然日記
23年6月21日 その5779『逢坂誠二の徒然日記』(7476)
1)通常国会最終日
今日、150日間の通常国会の最終日です。国会に来て18 年が経過しますが、年々、国会での議論が不毛になっているように思います。論ずべきことは山積しているのに、政策の内容も財源も明らかにせず大枠だけが決められて行きます。メガネのフレームだけは決まるのですが、メガネに必須のレンズ種類や度数、さらに値段も政府に一任されるような状態です。これでは、本当にメガネを買ったとは言えないのです。
防衛と異次元の少子化対策がその典型的な議論です。
防衛に関しては、今後5年間で43兆円使うことは決めましたが、43兆円の内容や具体的な財源調達の方法や時期は先送りです。なぜ43兆円なのかについては、全く説明がありません。
異次元の少子化対策も同様です。我々がくり返し指摘してきた児童手当の拡充策など一部政策についての言及はありますが、財源議論は先送りです。どのような考え方で少子化対策を行うのか具体の議論は皆無と言っても良い状態です。
原発の最大限の活用もなぜ今の時期にこの判断をするのかを含め説明は全く不十分です。特に規制と推進の一体化が進み、 3.11の教訓はすっかり吹き飛んでしまいました。
マイナカードに関し、トラブルが頻発しているにも関わらず、紙の保険証の廃止などを強行しています。
丁寧な議論を避けて、目先の価値観に囚われて強引にものを進める。こんなことを繰り返しているから、日本は大きな方向を見失ったのです。
今回も『文明論之概略』(福澤諭吉)からの引用です。
「近因は見易くして遠因は弁じ難し。近因の数は多くして遠因の数は少なし。近因は動もすれば混雑して人の耳目を惑わすことあれども,遠因は一度び之を探得れば確実にして動くことなし。」
真の議論を恐れ避け、問題を先送りすることの積み重ねによって、社会の諸課題の遠因を見えなくしています。その結果、私たちの国は世界に劣後することになったと言わざるを得ません。
真の議論ができる国会にしなければなりません。
さあ今日も、ブレずに曲げずに、確実に前進します。
===2023.6.21===
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こんいちは。
諭吉の箴言から100年以上経ってもまだ愚を繰り返す人々。
人間は決して成長しない生き物であるという事が良く分ります。
何れは、必ず破局を迎える。その時にすら気づかない、
気づかない振りをしている人々がいるのが現実。
真面な政治は困難を極めるという事が良く分ります。
うらべ
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