徒然日記
7月26日 その3624『逢坂誠二の徒然日記』(5321 )
ローマ2日目の朝を迎えた。
昨日は、日本大使館の顧問弁護士、
さらにイタリア弁護士会長から、
イタリアの法曹事情について
ヒアリングを行なった。
1)イタリア法曹事情
昨日は、
在イタリア日本大使館の顧問弁護士を務める
マッシミリアーノ・マリノッチ弁護士と
イタリア弁護士会のアンドレア・マスケリーナ会長から、
それぞれ話を伺った。
私をはじめ4名の議員ともに数多くの質問が出され、
予定時間を大幅に上回る面談となったが、
極めて参考になる貴重な機会となった。
詳細報告は帰国後整理したいが、
現時点でのメモは次のとおり。
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イタリアの法学部は5年制で、
入学定員も試験もなしで、
希望者は誰でも入学できるが卒業は難しいという
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かつての法学部は 4年制だったが、
兵役などもあり4年で卒業はする学生は少ないため、
5年制にしても然程の混乱はない
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弁護士、司法官(検事、裁判官)になるには法学部卒業が条件
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学部卒上戸18ヶ月研修と弁護士養成学校通学が義務化されているが、
これらの経費に対する公的支援はない
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この後、国家試験受験資格が得られる
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試験は、筆記試験(毎年12月実施)と
翌年7月以降実施の口頭試験の二段階
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試験は何度でも受験可能で、
受験期間や回数の制限はない
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2016年は2万7千人余が受験し、
合格者率 47%程度
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イタリアの裁判所は、現在、民事・刑事で
4百万件余の裁判事案を抱えているが、
イタリアは裁判期間の短縮が課題
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イタリアの弁護士数は24万人(人口は日本の約半分)で、
10万人あたり391人の弁護士。
田舎でも弁護士は足りている
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裁判官と検察が近すぎる現状に弁護士会は反対
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最近は、大手の弁護士事務所に勤務と、
企業弁護士など専門性の高い弁護士への希望が多いが、
これによって弁護士としての広い視野を失う懸念ある
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新規弁護士の半数が女性
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イタリアはローマ法の発祥の地であり、
歴史的に理論中心の国で、
日本の実学重視とは逆の状況との印象
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2013年?から義務付けられた弁護士養成学校の概要は以下
(見習い期間中に通う、試験対策、最終弁論の書き方、弁護士事務所経営など。弁護士関連法律(基本法)で義務化(2012~2013年頃)。養成学校のカリキュラムや基本方針については、委任法によって弁護士会規則及び司法省の省令で定める。現状は60校程度。今後、増えるが数はこれから。費用は学校毎に違う。年間500~1000ユーロ。利益は出さない等)
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ヒアリングではもっとたくさんのことを聞いたが、
とりあえず今朝の時点の概要は以上。
イタリアは、弁護士数も志望者も多く、
日本とは違った悩みがある。
マスケリーナ弁護士会長から、
日本とイタリアの制度の融合に言及があった。
この言及が両国の実態を良く表していると思う。
訪欧前に文献なども読んだが、
やはり実際に話を聞くと理解が格段に進む。
現場訪問、直接聞き取りの重要性を再認識する。
今日は裁判所などの現場にお邪魔する予定だ。
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今日のローマの天候は、晴れ時々曇り。
予想最高気温は29度と暑いが、
湿度が低く爽やかな雰囲気だ。
ローマの日の出は5時58分、
日没は20時35分と夜が随分と明るい。
食事の量が多いため、食べ過ぎだが、
団体行動では仕方ないところもある。
今日は朝食抜きで体調管理をしたいと思う。
さあ今日も、確実に前進します。
== 2017.7.26 ==