徒然日記
7月2日 その3600『逢坂誠二の徒然日記』(5297)
昨夜、道内で震度5弱の地震が発生した。
函館の揺れは激しいものではなかったが、
被害の広がりが心配される。
1)時間も費用も
6月30日、東海村の核燃料再処理施設を
廃止する計画の認可申請が、
原子力規制委員会に提出された。
作業終了までには約70年間を要し、
総費用が約一兆円だという。
驚愕の時間と費用だ。
この施設は1977年に再処理を開始し、
2014年に老朽化などのため廃止を決めた。
私も一昨年だったと思うが視察をした。
放射性廃棄物の処理などに
不安を感じつつの視察だった。
ここは六ヶ所の再処理施設の約4分の一程度の規模だが、
その廃止にこれほどの時間と費用を要するのだ。
ここには、高レベル放射性廃液を
ガラスと混ぜた固化体約270本
及び約370立方メートルの廃液そのものが保管中。
廃止により、
約71,000トンの低レベル放射性廃棄物も発生する。
いずれも処分先は未定だ。
処理費1兆円は、税金で賄われることになるが、
処分先未定のものをどこで処理するかによって
さらに費用がかさむことが予想される。
実際に使ったのは40年程度。
廃止に70年余を要する。
この時間軸と費用は、
人生の尺度には馴染みそうにない。
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原発の廃炉にかかる費用は
1基あたり300億円程度。
高速増殖原型炉「もんじゅ」廃炉は、
3,750億円以上。
再処理工場の廃止費用は異常に高い。
原発は原子炉とその周辺の放射線量が高いが、
再処理施設は、大きな施設全体の放射線量が高く、
除染や解体は遠隔操作に寄らざるを得ない。
そのためコストがかさむのだ。
さらに以前も指摘し、質問主意書も出したが、
東海再処理施設では廃棄物の管理がずさんなのだ。
使用済み燃料の被覆管が入ったドラム缶は、
プールの底に整理されずに山積みだ。
こんな状態のものを、
どうやって安全に処理するのか、
相当に困難な作業になるだろう。
したがって廃止が70年で終わる保証はない。
そもそも再処理を中核とする
核燃料サイクルのコスト計算が明確になっていない。
こんな状態で、
今後、六ヶ所の再処理工場を稼働させて、
プルサーマルやフルMOX発電を
実施する意味は皆無に思う。
今日は函館のマラソンだ。
さあ今日も、確実に前進します。
== 2017.7.2 ==